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さて、今日の故事ことわざは、「桐一葉」です。
「桐一葉 (きりひとは) 」とは?
桐が一葉落ちるのを見て、秋の訪れを知るという意味です。青桐は、他の木に比べて早く葉が落ちるため、それにより秋の訪れを感じることができるというわけです。
転じて、物事の一端から全体の動きを知ることの例えということ、また、物事の衰退していく前兆を感じることの例えとなっています。
落ちる兆候は、どこかに潜んでいる
今から88年前の今日、1929年 (昭和4年) 10月24日 木曜日に、ニューヨーク・ウォール街の株式取引所で株価が大暴落し、世界大恐慌の端緒となりました。
当時のアメリカは、第1次大戦の軍需により好景気が続いていましたが、1920年代末には景気後退の前兆が見えていました。
そして、10月24日の取引が開始して1時間ほどの間に急激に株価が下落し、そのスピードに人々がパニックになって一斉に売りに走り、世界大恐慌に至ったのです。
現在に目を戻すと、公示前後にドタバタ劇があった衆議院総選挙も終わり、開票結果では多くの明暗が見られました。
一番の暗は、国政に進出し政権選択を迫った「希望の党」の失速でしょうか。いろいろ報道されている通り、小池党首の冷徹な言葉に冷や水を浴びせられたのと、都知事になってからまだ1年余りで国政に打って出たことに、お膝元の東京都民が強い抵抗感を持ったことが原因だと思います。
時代の風を読むことに長けている小池氏ですが、今回は余勢を駆り過ぎたという印象です。
きっとどこかに桐の葉が1枚落ちる兆候があったはずです。小池氏が都知事に立候補した当初から支援してきた、都民ファーストの会の所属議員2人が会派を離脱したことは明確な兆候だったのでしょう。
そういった意味では、モリカケ問題で墓穴を掘ったかに見えた安倍総理が、小池氏の敵失により息を吹き返したわけです。
今後は、いつ野党に転落してもおかしくないという危機感を持って、その前兆がどこかに表れていないか、注意深くセルフチェックして政権運営に当たって欲しいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2017.10.24記)