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さて、「今日の一言メモ」第205回です。
「巧言令色 鮮し仁」
「巧言令色 (こうげんれいしょく) 鮮し仁 (すくなしじん) 」とは、言葉巧みで、人から好かれようと愛想を振りまく者には、誠実な人間が少なく、人として最も大事な徳である仁の心が欠けているものだという意味です。
「巧言」とは、口先巧みに言葉をあやつることで、「令色」とは、人にへつらうような愛想のよい顔つきのことを指します。
「鮮し」は「少なし」と同意ですが、原典に沿えば「鮮し」と書くそうです。
「仁」とは、他人を思いやる心を元にして自己を完成させる、最高の徳のことで、『論語』に登場する言葉です。
対義語としては、「剛毅木訥 (ごうきぼくとつ) 仁に近し」があります。意思が強く強固で、素朴で口数が少ない人物が、道徳の理想である仁に最も近い者であるという意味です。
「巧言」「甘言」「美辞」を封じる
「巧言」というと、巧言を用いるという使い方をし、「甘言」というと、甘言を弄するという使い方をし、「美辞」というと、美辞麗句を並べ立てるという使い方をします。
いずれも、物事の本質と異なる嘘やまやかしを感じ、人を騙すことで自分を利する狙いを感じる言葉です。
普段の生活では「巧言」「甘言」「美辞」を封印して、できるだけ正直で心の籠もった言葉を使いたいと思います。
誠実に接すれば、誠実さが返ってくる
自分の周りには、さまざまなことを教えてくれる、与えてくれる人たちがいます。中には、反面教師となる人もいますが…(^^;
そして、そうした人たちに対して誠実に接すれば、ほとんどの場合は誠実さが返ってきます。稀に、そうでない場合もありますが…
以前、都会の人間は慇懃無礼だ、という言い方をされたことがあります。表面はにこやかで愛想がいいが、中身は何を考えているか分からない、といった意味ですね。
慇懃無礼に接すれば、人は心を開きにくくなります。やはりとことん正直に誠実に接することで、本当のお付き合いができるのではないでしょうか。
例え、短期的に見ると、それで損をすることがあっても。
嘘と虚飾に満ちた友人100人と付き合うよりも、ほんの一握りでも正直に誠実に付き合える人がいればいいと思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.9.5記)