(画像出典元はこちら)
さて、「今日の一言メモ」第467回です。
「千里の道も一歩から」
千里の道も一歩からとは、どんなに大きな事業でも、まず手近なところから着実に努力を重ねていけば成功するという教えです。
もともとは、千里もある遠い道のりであっても、まず踏み出した第一歩から始まるという意味からこう言われるようになりました。
『老子』に「合抱の木も毫末より生じ、九層の台も、累土より起こり、千里の行も足下より始まる(両手で抱えるほどの大木でも、毛先ほどの小さな芽から成長し、九層にも及ぶ高台も、小さな土を重ねることから着手し、千里の道のりも足下の一歩から始まる)」とあるのに基づくそうです。
1個のレンガを積むことから
有名なイソップ寓話に「3人のレンガ職人」というお話しがあります。(詳しい内容は、こちらのサイトをご参照)
それぞれがレンガを積んでいる3人のレンガ職人に出会った旅人が、一人ひとりに「何をしているのか?」と問いかけます。それに対する答えは次の通りで、取組姿勢の差が分かります。
1番目のレンガ職人:「レンガ積みに決まっているだろ」
☞ 特に目的なし
2番目のレンガ職人:「この仕事のおかげで俺は家族を養っていける」
☞ 生活費を稼ぐのが目的
3番目のレンガ職人:「歴史に残る偉大な大聖堂を造っている」
☞ 後世に残る事業に加わり、世の中に貢献することが目的
1番目のレンガ職人は、レンガを積むことの先に、目的がありません。
2番目のレンガ職人は、レンガを積むことの先に、稼ぎによって「家族を養う」という明確な目的があります。
3番目のレンガ職人は、レンガを積むことの先に、偉大な大聖堂の完成イメージを抱き、それが後世に残り、自分が世の中に貢献するのだという遠大な目的を持っています。
「着眼大局、着手小局」
プライベートでも仕事でも、自分が今やろうとしていることだけを考えるのではなく、それをやり遂げた後に、更に到達したい上位の目的を問い続けることは大切でしょう。
たとえば、ビジネスの世界では「後工程がお客さま」という言葉があります。自分が営業など直接お客さまと接する部門に所属しているのではなく、スタッフ部門の人間だったら後工程は誰でしょう。
後工程は、社内の他部門の人だったり役員だったりするでしょう。そして、そうした人たちに提供しているサービスの質が高ければ会社全体の質が高まります。
スタッフ部門の高い品質のサービスを受けている営業部門の人は、お客さまにより良いサービスを提供できるはずです。なので、スタッフ部門の人は質の高い仕事をすることで、最終的にはお客さまに対するサービスレベルを上げることに貢献できるのです。
目的の上位目的を考え、最上位の目的まで辿り着いて俯瞰することで、「着眼大局、着手小局」(偉大な大聖堂を作るために、レンガを積む)を実現できると思うのです。
・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
・・・・・・・・・・・・
(2020.7.3記)