さて、11月最終日となった今日は「シルバーラブの日 」だそうです。
「シルバーラブの日」の由来
今から67年前の1948年 (昭和23年) 11月30日に、歌人の川田順が弟子の大学教授夫人とともに家出したことが由来となっています。
当時、川田順は68歳で、3年前から続いていた28歳年下の教授夫人との恋の行く末を悲観して、死を覚悟しての行動に出ましたが、養子に連れ戻されてしまいます。
その後、紆余曲折の末に2人は結婚し、末永く添い遂げたそうです。
川田が詠んだ「墓場に近き老いらくの恋は恐るる何もなし」という歌から、「老いらくの恋」が当時の流行語になりました。
「シルバーラブの日」に思うこと
確認してみたら、川田順という人物は、宮中顧問官の三男に生まれ、東京帝国大学法科卒業後、住友総本店に入社し、常務理事を最後に同社を退くまで、財界の第一線で活躍していました。
「老いらくの恋」を詠んだとき川田順は、皇太子殿下 (現・天皇陛下) 御作歌指導掛をし、三大紙の歌壇選者を歴任しているほどの歌壇の重鎮だったとか。
そして、老いらくの恋を詠んだ歌は下記の通りです。
若き日の恋は、はにかみて おもて赤らめ、
壮子時 (おさかり) の 40歳 (よそじ) の恋は、世の中に かれこれ心配 (こころくば) れども、
墓場に近き老いらくの恋は、怖るる何ものもなし。
(「恋の重荷」序 )
う〜ん、これほどの人物が、70歳近くにして弟子でもあった年下の教授夫人に胸をときめかせ、悶々と悩んだ末に駆け落ちを図ったとはビックリです。
それだけ感受性が豊かだったということでしょうか。
まあ、社会的に言えばひとかどの地位にある人物が、弟子の人妻と略奪恋を演ずるのは罪なことであるのは確かですが、人の心には理性だけではどうしようもない部分が存在するのも事実です。
それだけ運命的な出会いをして、最後には思いを遂げた人物に少々羨ましさを感じるのもまた事実です…(^^;
男たるものいくつになっても枯れることなく、素敵な女性に出会えば胸をときめかせることが、若さを保つ秘訣だとも思います。
とはいえ、人妻を略奪するような激しい恋は、小心者の自分にはできないだろうなぁ…とは思いますが…(笑)
・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2015.11.30記)