閑話休題。
熊本地方を中心に起きた地震は、余震や新たな地震が続き、被災者の方は眠れぬ夜が続いています。エコノミー症候群などの健康被害も広がりそうで心配です。
改めて、亡くなられた方のご冥福を祈り、ご遺族にお見舞い申し上げると共に、被災された方が一日も早く安寧な日々を取り戻されることを祈っております。
さて、先日地震関係のニュースを見ていたら、タレントの井上晴美さんが地震発生以来、自身のブログで状況を発信し続けていたところ、心ない批判や誹謗中傷が相次ぎ、それに耐えきれずブログの更新を中止した、とのニュースに目が留まりました。
今日は、その経緯を確認し、ネット上の匿名性を悪用して繰り返される集団いじめともいえる犯罪行為を戒めたいと思います。
ブログ更新中止に至る経緯
熊本地震発生以降、井上晴美さんは自身のブログで、被災状況や避難生活など、貴重な生の情報を発信し続けていました。
「自宅が全壊した」と発信した時は、多くの励ましが寄せられたそうです。
が、しかし・・・
「食べるものがない」「今後どうしたらいいのか」「救援物資を福岡の知人からどうやって受け取ったらいいか」などの発言をした頃から、徐々に批判や誹謗中傷が増えていったようです。
「子どもの命を守ろうと思ったらなんでもできるだろ!」
「そんなこと言ってないで避難所行けよ」
「救援物資を自分が受け取ることに必死になってて、自分のことしか考えてない」
「自分はこんなにつらいってアピールしている感じが、どっかの闘病人の有名人と似ている」
・・・etc,etc… ああ、書き写しているだけで気分が悪くなってきました…
そして、ついに井上さんは次の文章を最後に、ブログの更新を中止しました。
ただ私が感じてること書いてることが
なぜそんな風になるのかよくわかりません
残念です
これで発信やめます
これ以上の辛さは今はごめんなさい
必死です。
屏の内側 (の安全地帯) に身を置いて、陰から石を投げる卑劣な輩
批判・誹謗中傷の中には「タレントの売名行為だ」と断じたものもあったとか…
被災して、子どもを抱えて、自宅が全壊して、家族と共に生き延びるため必死になっている女性が、救援物資を受け取るために懸命になっているのを、なぜ責めるのですか?
彼女は、そんな批判を受けなければならない存在なのですか?
批判や誹謗中傷をしている人たちは、井上さんと面と向かって顔をさらし、氏名を名乗った上で、同じことを井上さんに言えるのですか?
ネットで書いているようなひどいことを言ったら、もしかすると名誉毀損で訴えられるかもしれませんよね?
ネットの匿名性という壁に守られて、人の尻馬に乗って自分の暇つぶしのために、心底困っている人を貶めるのは、人として許されることではありません。
壁の内側という安全地帯に身を置いて、こそこそ陰から人に向かって石を投げつけるような行為は、犯罪行為であると断じざるを得ません。
先日、Amazonの「中傷レビュー」投稿者の発信者情報の開示を命じる判決が東京地裁で下されました。
詳細は、こちらの記事を参照願いたいのですが、ネットの匿名性を利用して今回のような犯罪行為をする輩についても、住所・氏名・メールアドレスの開示を命じるような仕組みを作って欲しいものです。
日本は「言論の自由」が保証された国です。何を思おうが、何を言おうが、何を書こうが、その人の自由です。
しかし、それは人を傷つけない範囲で、という前提条件付きです。言葉という刃物で、心に切りつけるような行為は、犯罪行為であることを卑劣な輩には十分認識して欲しいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。やや感情的になって書いた乱筆乱文を、どうかお許し下さい。
ではまた!
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(2016.4.20記)