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さて、昨日に続き、日めくりカレンダーの「格言」からです。
「千丈の堤も蟻の穴より崩れる」とは?
ほんのわずかな不注意や油断から、大きな失敗や損害に至ることもあるという意味です。
蟻が堤防に作ったほんの小さな穴であっても、放置してしまうと大きくなり、ついには大きくて頑丈な堤防を崩してしまうことがあるということから、このように言われています。
中国戦国時代の法家である韓非の著書「韓非子」喩老に、「天下の難事は必ず易きよりなり、…千丈の堤も螻蟻 (ろうぎ) の穴を以て潰 (つい) ゆ」とあるのに基づくそうです。
「神は細部に宿る」に通じる
「千丈の堤も蟻の穴より崩れる」という言葉からは、「神は細部に宿る」という言葉を連想します。
もとは、建築の世界で言われていた言葉のようですが、一流の建築物は見かけの表面だけでなく、その構造から目に見えない部分に至るまで、実に細やかな仕事がされていることを指した言葉です。
そこから、本当に素晴らしい技術やこだわりは目に見えにくいことの例えとして用いられています。
顧客接点が「真実の瞬間」
更に、サービス業において「神は細部に宿る」のは、顧客と接する瞬間でしょう。
その瞬間を、「真実の瞬間」と呼んだのは、1980年代に赤字に苦しんでいたスカンジナビア航空をわずか1年で立て直したヤン・カールソンです。
同名の書籍に、その内容は詳しいのですが、ヤン・カールソンは顧客と接するわずか15秒の間に最善のサービスを「提案、決定、実行」できるよう、現場への大胆な権限移譲を断行したのです。
最後に
温かい言葉、さり気ない気遣い、心地良い笑み、こうした瞬間に立ち会えた人は瞬時に相手に惹きつけられるでしょう。
一方、冷たい言葉、心ない行い、仏頂面に出くわせば、人は心を閉ざしてしまうでしょう。
人間であれば、感情の起伏は当然あるでしょうが、それはそれで内にしまい、人と接する瞬間は心地良い空気感を醸し出したいものですね。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2017.5.8記)