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さて、「今日の一言メモ」第470回です。
「サラダ記念日」
今日7月6日は「サラダ記念日」です。今から33年前の1987年 (昭和62年) に歌人の俵万智さんが発表した歌集『サラダ記念日』の次の一首から生まれた記念日です。
「この味がいいね」と君が言ったから 七月六日は サラダ記念日
この歌集には、次の一首も収められていました。俵万智さんの自選百首にも選ばれています。
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ
日常のさり気ないシーンを女性らしい感性で切り取った一首ですね。
俵万智さんの歌に触れると、当たり前の日常、さりげない日常、何気ない日常の時間の中で、ごく普通の常識的なことを大切にしたいという気持ちになります。
「実るほど頭 (こうべ) を垂れる稲穂かな」
この言葉は、稲が実を熟すほど穂が垂れ下がるように、人格者ほど謙虚であるという例えです。人間も学問や徳が深まるにつれ謙虚になり、小人物ほど尊大に振る舞うものだということを表しています。
人間は、歳を重ねるほど学問や徳が深まるはずですが、うまくコントロールしないと、どうも尊大な態度をとり、偉ぶったり、ついつい世間の常識と乖離しがちです。
自分に自信を持つことは大事ですが、その自信の大きさと同じくらいの謙虚さも持たないといけないわけです。そうしないとバランスが崩れます。
そして、悲しいことに歳を重ねていき偉くなると、心ある忠告をしてくれる人が少なくなってきます。たまさか良い忠告をしてくれた人がいたとしても、歳とともに聞く耳を持たなくなりがちで、さらにそうした人を遠ざけてしまいます。なので、注意深く自らを戒めないといけないわけです。
政権の座が長く続き、その間に世間の常識と乖離しつつあるのか、最近ではますます首を傾げるようなことが多い日本の首相ですが、もう一度「頭を垂れる稲穂」を思い出して欲しいと思います。
などと、人のことをとやかく言う前に我と我が身を振り返り、きちんと謙虚に振る舞っているか常々チェックを怠らないようにしないと……。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.7.6記)