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さて、「今日の一言メモ」第611回です。
「一字千金」
「一字千金」とは、文章、詩、筆跡などが立派で優れていることを表しています。
「千金」とは、千両または大金の意で、一字の価値が千金に相当するほどに優れているという意味です。
司馬遷によって編纂された中国の歴史書である『史記・呂不韋伝』に記載された以下の故事に基づいています。
中国・秦の呂不韋が『呂氏春秋』を著したときに、「この文章をたった一字でも添削できる者がいるならば、千金の賞金を与える」と言ったという。
「漢字の日 」
今日12月12日は、「いい (1) じ (2) いち (1) じ (2) 」(いい字一字) の日付語呂合わせから、「漢字の日 」になりました。
日本漢字能力検定協会が 1995年 (平成7年) に制定した記念日で、毎年その年の世相を象徴する「今年を表現する漢字 (今年の漢字) 」を全国から募集し、この日の14時に京都市の清水寺で発表されます。
去年 (2019年) は、令和元年ということで「令」が選ばれました。今年はどの字が選ばれるでしょうか?
「忍」
個人で選ぶとしたら、忍耐の「忍」でしょうか。やはりコロナ禍に翻弄された一年でしたし、いろいろと耐え忍ぶことが多かったからです。
「ならぬ堪忍するが堪忍」という言葉があります。これは、どうしても我慢できないことを我慢するのが、本当の意味での忍耐である、という意味です。最後まで耐え通さなければ、それまでの我慢もむだになるという教えです。
同様のことわざに、「韓信の股くぐり」があります。
「韓信」とは、漢の天下統一に功績のあった名将です。韓信が若い頃、町のごろつきに喧嘩を売られましたが、韓信は大志を抱く身であったから、ごろつきと争うことを避けました。
言われるまま彼の股の下をくぐらされるという屈辱をあえて受けたのですが、その後韓信は大成し、天下統一のために活躍したという故事からことわざになりました。
将来に大望のある者は、目の前の小さな侮りを忍ぶべきという戒めです。ただ、つらいこと、苦しいことを、ひたすら耐え忍ぶということではなく、大事のためなら少々の小事は耐え忍ぶということですね。
いろいろ忍耐を強いられた一年ですが、それは意味のあることだと思います。いずれコロナが収束して平穏な日々が戻ってきたときに、そのありがたさを深く感じることでしょう。そして、そのありがたさをいつも忘れないようにしなければいけませんね。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.12.12記)