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さて、『今日の一言メモ』第869回です。
「夕刊紙の日」
今日2月25日は、「夕刊紙の日」だそうです。今から53年前の1969年(昭和44年)2月25日に、日本初の駅売りタブロイド判夕刊紙「夕刊フジ」が創刊されたことに由来する記念日です。
夕刊紙とは、夕刊を専門に発行する新聞のことで、夕刊専売紙とも言うそうです。一般的に、駅の売店などの店頭で販売され、帰宅するサラリーマンを主な想定読者とした小型サイズ(タブロイド)のものが殆どです。
代表的な夕刊紙には、夕刊フジ、日刊ゲンダイ、そして東京スポーツがありますね。店頭には大きくセンセーショナルな見出しが並びますが、その内容は往々にして誇張、また煽情的と言われています。
対人関係を縦から横に変えられるか
なかなかに扇情的なタイトルには、往々にして嫌韓、嫌中のものが見受けられます。今度は嫌露が増えるかもしれません。そして、その背景にはどうも日本を上、他国を下に置いてマウントする姿勢が見え隠れします。
両者の関係を縦に見るのは、生まれてから他人との競争を強いられてきたことが原因かもしれません。学校の成績や運動会のリレー競争、受験戦争、就活、出世競争など小さい頃から大人になっても競争社会から逃れられません。
勝ち負け、優劣がつけられる社会では、いやおうもなく上下関係が生じ、縦社会になります。そして、縦社会では、「褒める」「叱る」行為が当たり前に行われます。「褒めて育てる」と言いますが、そこには褒める側が一段高いところから見下している印象が拭えません。
無闇に褒められたら、なんだかバカにされているように感じるのは、そのせいでしょうか。「褒める」のも「叱る」のも、それは「評価」であり、評価する限り対人関係は「縦の関係」に留まります。
では、そんな縦の関係を横の関係に変えることはできるのでしょうか。
一つの考え方は、褒めるのでもなく叱るのでもないアプローチをすることです。それは「感謝」「喜び」「お礼」「尊敬」というやり方でしょう。
他者の行為に対して「ほんとにありがとう!」と感謝の言葉を伝える。
他者がしてくれたことに対して「うわぁ!すごい嬉しい!」と喜びの言葉を伝える。
他者が助けてくれたことに対して「いやぁ、ほんとに助かったよ!」とお礼の言葉を伝える。
他者が自分にできないことをしたら「わぉ!そんなことできるんだ!素晴らしい!」と尊敬の念を伝える。
こうした言葉は、他者を「評価」して出てくるものではなく、素直な感情表現だと思います。褒められるということは、他者の物差しによって「良い」と評価されたことです。もしも褒めてもらうのを望むのなら(承認欲求に従うなら)、他者の物差しに合わせ、自らの思いや考えにブレーキをかけることになるでしょう。
一方、「ありがとう」は評価ではなく、もっと純粋な感謝の言葉です。人は感謝の言葉を聞いた時に、自らが他者に貢献できたことを知り、自らの存在価値を確認します。
組織の中では、職制上定められた上下関係があるでしょう。それは組織として必要なことです。そしてそこで定められた指示命令系統には従う必要がありますが、上司であっても一人の人間です。仕事の上では上下の関係でも、人間としては横の関係を保つべきでしょう。
その関係では、自分の思ったことや考えたことをキチンと言うべきです。唯々諾々と従うことは、自分の自由を放棄して、他人の人生を生きることになってしまうからです。
また、自分より年上の人に対しては、きちんと礼節をわきまえ尊敬の念を忘れずにいることが大切ですが、やはり人間としては横の関係を保つよう努めます。
立場上、相手より上に立つ人間、また相手より年上の人は、その立場・年齢にふさわしい指導力や経験に基づく助言力などを発揮しつつ、人間としてはあくまで対等であり、横の関係であることを常に意識し、謙虚な姿勢を保って相手に接することを心掛けるのが良いと思います。
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さて、今日はここまでにしますね。
ではまた!
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(2022.2.25記)