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【今日の一言メモ】・・・同調圧力、空気を読む、忖度することは、行き過ぎず「ほど良い加減」で発揮されると日本人の美徳になる

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さて、『今日の一言メモ』第879回です。

ゴッホの「ひまわり」が58億円で落札された日

今から35年前の1987年(昭和62年)3月30日に、安田火災(現・損害保険ジャパン日本興亜)がゴッホの「ひまわり」を58億円で落札しました。

時は、まさにバブル景気の絶頂期に向けて、日本全体が異常な雰囲気に包まれている時でした。58億円で落札されたゴッホの「ひまわり」は、現在東京都新宿区の損保ジャパン日本興亜本社ビル内42階にある「SOMPO美術館」に収蔵されています。

日本のバブル景気の期間は、1986年(昭和61年)12月〜1991年(平成3年)2月までの4年3か月(51か月)間を指します。この期間は、株式や不動産を中心にした資産が過度に高騰し、経済が膨張しました。

日経平均株価が、1989年(平成元年)12月29日の大納会には、史上最高値38,957円44銭を付け、いわゆる資産価格のバブル化現象が明白になった時期です。

今から思えば、狂気ともいえる世界がそこにあったのです。

抗えない同調圧力

心理学では有名なS・アッシュの実験というお話しがあります。実験は簡単で、手元にあるロープと同じ長さのロープを、長さが大きく異なる3本の中から選ぶというものです。

微妙な違いではなく、長さが大きく異なるわけですから、誰がやっても間違いないようのない選択です。この実験を7人グループに対して行い、そのうち6人が芝居のうまい役者さんです。

そして6人の役者さんが、間違いようのない選択でことごとく誤った選択をします。そして、1人が正しい答えを言おうものなら、みんなが一斉に

「おまえは目がおかしいのか?」
「わざと間違えているのか?」
「信じられない!」
「アホじゃないか?」

という目で見るのです。その1人にしてみれば目がおかしくてアホなのは目の前の6人ですが、何しろ6対1です。そして、その1人は段々自信を失い、とうとう「間違った答え」に合わせてしまうというのが実験結果です。

あのバブルの時期は、冷静に考えればどう考えてもおかしい事態が起こっていたわけですが、あの時もしも「これはおかしい」と指摘したら「おかしくてアホ」扱いされたでしょう。

企業経営でも、財テクをしない経営者は「おかしくてアホ」で無能呼ばわりされたものです。このようについつい周りに合わせてしまうことを「同調圧力」に負けたと言います。

良い同調圧力と悪い同調圧力

コロナ禍で日本がなんとか感染爆発を起こさずに済んだ要因に、ほとんどの人がマスクを着用したことが挙げられます。その背景には、日本人の集団主義・同調圧力があるでしょう。

マスク着用を国民にさせたい政府がどのような発表をすれば効果的か、というジョークがあります。

アメリカ政府「マスクをする人は英雄です」

ドイツ政府「マスクをするのがルールです」

イタリア政府「マスクをすると異性にモテます」

日本政府「みんなマスクしていますよ」

各国の民族性を表していて思わず笑ってしまいます。

同調圧力、空気を読む、忖度、という言葉は悪い意味で使われることが多いですが、周囲の状況や雰囲気に対して自らの行動を合わせていくという態度は、適度に発揮すれば日本人の美徳になります。

いずれにしても「ほど良い加減」で発揮されたら良いですね。

・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!

・・・・・・・・・・・・
(2022.3.30記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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