(画像出典元はこちら)
さて、『今日の一言メモ』第910回です。
「天知る 地知る 我知る 子知る」
「てんしる ちしる われしる ししる」と読みます。悪事や不正は必ず発覚するものだという例えです。
誰も知る者がおらず、二人だけの秘密にしようと思っても、天地の神々も知り、自分も相手も知っているのだから、不正は必ず露見するものだという意味です。ちなみに、「子知る」の「子 (し) 」は「二人称=あなた」の意味です。
中国・後漢の学者・楊震に推されて役人になった王密が、金十斤の賄賂を贈ろうとした時、「夜なので誰にも気づかれません」と言ったところ、楊震が「天知る、地知る、我知る、子知る。何をか知る無しと謂わんや」と答えたという故事に基づくそうです。
「お天道様はお見通し」
僕が子どもの頃に、よく聞いた言葉に「お天道様はお見通し」があります。世の中すべてを明るく照らしている太陽は、どんな小さなことでも、 全て見ているので、悪いことはできない、という戒めですね。
今は、夜中でも明々と照明が灯り、明るく過ごせますが、昔は明かりといえば、 ロウソクぐらいしかなかったので、生活の中で昼間のありがたさは特に重要であり、 太陽の偉大さをよく理解していたので、こんなことわざが生まれたのかもしれません。
何をするにも「後ろめたい」ことはしないに越したことはありません。「誰も見ていないから」と思っても、少なくとも自分は知っているわけで、その思いは一生消えることはないでしょう。
なんでも聖人君子のようなわけにはいかないと思いますが、法に背くようなことはしないことはもちろん、人さまに迷惑をかけないようにしたいものです。何事も「お天道様に顔向けできない」ようなことはしないことです。
・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2022.6.2記)