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さて、『今日の一言メモ』第929回です。
「木を見て森を見ず」
「木を見て森を見ず」とは、一本一本の木に注意を奪われると、森全体が見えなくなることから、物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うという意味ですね。
英語の諺 (ことわざ)「You cannot see the wood for the trees.」の訳だそうです。
イソップ寓話の「3人のレンガ職人」
有名なイソップ寓話に「3人のレンガ職人」というお話しがあります。(詳しい内容は、こちらのサイトをご参照)
3人のレンガ職人に出会った旅人が、3人それぞれに「何をしているのか?」と問いかけます。それに対する答えは次の通りで、取組姿勢の差が分かります。
1番目のレンガ職人:「レンガ積みに決まっているだろ」
☞ 特に目的なし
2番目のレンガ職人:「この仕事のおかげで俺は家族を養っていける」
☞ 生活費を稼ぐのが目的
3番目のレンガ職人:「歴史に残る偉大な大聖堂を造っている」
☞ 後世に残る事業に加わり、世の中に貢献することが目的
1番目のレンガ職人は、レンガを積むことの先に、目的がありません。
2番目のレンガ職人は、レンガを積むことの先に、稼ぎによって「家族を養う」という明確な目的があります。
3番目のレンガ職人は、レンガを積むことの先に、偉大な大聖堂の完成イメージを抱き、それが後世に残り、自分が世の中に貢献するのだという遠大な目的を持っています。
今の目的の、更に上位の目的は何か?問い続ける
プライベートでも仕事でも、自分が今やろうとしていることだけを考えるのではなく、そのことを通じて実現していきたい更に上位の目的を問い続けることは必要でしょう。
仕事だったら、今、自分が作成している資料は誰が何のために必要としているのかを考え、それは何時までに必要で、整えなければいけない体裁はどういう状態なのか、そして相手はその資料を使って何を実現しようとしているのか・・・と考えることです。
ただ、資料を完璧に作ることだけを目的にしてしまうと、できるだけ短時間で手書きのメモで作ればいいものを、時間をかけて綺麗なパワポ資料を作ってしまうような悲喜劇を生むことになります。
目的の上位目的を考え、最上位の目的まで辿り着いて俯瞰することで、「着眼大局、着手小局」を実現することができると思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2022.7.3記)