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さて、『今日の一言メモ』第965回です。
「人間万事塞翁が馬」
「人間万事塞翁が馬」とは、人生における幸不幸は予測しがたいということを意味しています。幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではない、という例えです。
この言葉は、次のような故事に基づいています。
昔、中国北方の塞(とりで)近くに住む占いの巧みな老人(塞翁)の馬が、胡の地方に逃げ、人々が気の毒がると、老人は「そのうちに福が来る」と言った。
やがて、その馬は胡の駿馬を連れて戻ってきた。人々が祝うと、今度は「これは不幸の元になるだろう」と言った。
すると胡の馬に乗った老人の息子は、落馬して足の骨を折ってしまった。人々がそれを見舞うと、老人は「これが幸福の基になるだろう」と言った。
一年後、胡軍が攻め込んできて戦争となり若者たちはほとんどが戦死した。しかし、足を折った老人の息子は、兵役を免れたため、戦死しなくて済んだという。
何が運命を左右するのか、時間が経たないと分からない
8月12日は、37年前に日航機(JAL123便)が御巣鷹山に墜落するという痛ましい事故が起きた日でした。乗客乗員のうち、奇跡的に命が助かった4名を除く520名が亡くなるという、航空機史上最悪の事故でした。
僕が当時勤めていた会社の大阪支店長は、出張していた東京本社の会議が長引き、予約していたJAL123便に乗れませんでした。帰りが遅くなり、その時は残念だったと思いますが、もし間に合っていたら・・・と考えるとゾッとします。
また、その支店長がキャンセルしたことで、キャンセル待ちをしていた誰かが、あの便に乗ったかもしれません。乗れた時は、ラッキー!と思ったことでしょう。
そう考えると、何が運命を左右するか分かりません。まあ、命に関わることはそうそうないと思いますが……。
いい時も悪い時も、力まずスタンスはニュートラルにキープする
「人間万事塞翁が馬」といえば、うまくいっても驕らず高ぶらず、うまくいかなくても落ち込むことなく「Next Challenge!」と呟き淡々と次へ向かうことが大事だと思います。
人生生きていれば、うまくいかないことは多々あるわけで、それはうまくいかないやり方を発見しただけだと割り切り、さらに前に進むことです。
その途中でたまたまうまくいったとしても、「おお!ラッキー!」と喜び、次はうまくいかないかもしれない、と気を引き締めてまた前に進めばよいのです。
なんでも周到に準備して、「絶対成功させてやる!」などとリキむと、ロクなことにならないと思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2022.8.22記)