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「夜目遠目笠の内」
夜目遠目笠の内(よめとおめかさのうち)とは、夜の暗がりで見るとき、遠くから見るとき、笠の下からちらりと見えるとき、女性は一番美しく見えるものだ、という意味です。
夜の灯りや、遠くからものを見たときははっきりと見えず、美しいものだと期待してしまったり、よく見えないものを、実際よりずっと美しいものに仕立ててしまうものだということです。
夜目、遠目、笠の内のいずれか一つの状況に当てはまった場合にも言い、また、ぼんやりとしていてよく分からない状態も、これに当てはまります。「笠」とは、かぶりがさのことです。これは『上方(京都)いろはかるた』の一つになっています。
暗闇が深いほど光り輝くものがある
「十分暗くならないと星は見えない」といいます。耳にしたことがあるかもしれません。ラルフ・ワルド・エマーソンの「When it is dark enough, men see the stars.」という言葉です。
暗いからこそ見えるものがあります。目の前が真っ暗になるような事態に遭遇したときにこそ、普段は気づいていない大切なことが見えてきたり感じたりできるのかもしれません。自分を支えてくれる人の温かさや言葉、そうしたものに気づけるチャンスかもしれません。
生きていれば、誰でも苦しい時があります。でも、その時にその「苦しさ」とどう向き合うか、試されているともいえます。
苦しいからといって、その苦しさから逃げようとしたりせず、今は苦しむ時であり、その苦しみは必ず成長に繋がるのだ、と達観して苦しみを全て味わい尽くしてやるという気持ちで開き直って過ごせば、いずれ打開策が見つかるでしょう。
うまくいっている時、順調な時に見えなかったものが、苦しんでいる時は見えるかも、と目を懲らして周囲を見回してみるのもいいかもしれません。
WBCで大谷翔平選手から学んだこと
昨日は、WBC決勝戦で日本がアメリカに勝利し14年振りの優勝を果たすという快挙に日本中が沸き返りました。
予選リーグを経て、決勝トーナメントに入って大谷翔平選手の目の色が変わりました。絶対に勝つんだ!という強い気持ちがみなぎり、一挙手一投足に気迫を感じました。その姿勢から多くを学んだとたくさんの人が思ったのではないでしょうか。
昨日の決勝戦試合前のロッカーで、円陣を組んだ全員の中心に立って大谷選手が声出しをしました。
「僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう。一塁にゴールドシュミットがいて、センター見たらトラウトがいて、外野にはムーキー・べッツもいる。野球をやっていたら誰しもが聞いたことあるような選手がいると思うんですけど、きょう一日だけは、憧れてしまったら、超えられないので。僕らはきょう超えるために、トップになるためにきたので。きょう一日だけは、彼らへの憧れは捨てて、勝つことだけ考えていきましょう。さあ、いこー!」
憧れてしまったら、超えられない。これは野球界・スポーツ界のみならず、すべての人々に刺さった言葉だと思います。
誰でも憧れの人はいるでしょう。そして「あの人のようになりたい。でも、逆立ちしたって叶いっこない……」と諦めていないでしょうか。
そういう意味では、叶わないという諦めを憧れという言葉に変えて自分を納得させているのかもしれません。であれば、憧れという言葉に変えることはやめて、なんとしても超えてみせる!と決意することが求められているでしょう。
侍ジャパンが、昨日の一試合でそれを身を以て示してくれた気がします。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2023.3.23記)