7月としては類を見ない巨大な台風8号が、沖縄地方に、そして九州地方に被害をもたらしています。今後の進路によっては、本州を縦断する恐れもあり、十分な注意が必要です。
さて、「今日は何の日?」シリーズ第19弾。
浅草寺の「縁日」
観音さまである浅草寺の縁日は「毎月18日」に行われています。
しかし、これとは別に室町時代以降に「功徳日(くどくび)」と呼ばれる縁日が新たに加えられたそうです。
月に一日設けられたこの日に参拝すると、百日分、千日分の参拝に相当するご利益(功徳)が得られると信仰されてきました。
中でも7月10日の功徳は千日分と最も多く、「千日詣」と呼ばれていましたが、浅草寺では享保年間(1716~36年)ごろより「四万六千日」と呼ばれるようになり、そのご利益は46,000日分(約126年分)に相当するといわれるようになりました。
この数については「米一升分の米粒の数が46,000粒にあたり、一升と一生をかけた」など諸説あるようですが、定説はないとのことです。
この10日を待って一番乗りで参拝したいという民の思いから、前日の9日より人出があって、7月9・10日の両日が四万六千日の縁日と受け止められるようになりました。
今日と明日は、浅草寺で「ほおずき市」
そして、この両日には「ほおずき市」が「四万六千日」の縁日にちなんで開かれます。境内は約120軒のほおずきの露店が出て、夜遅くまで賑わっています。
そもそもこの市は、芝の愛宕(あたご)神社の縁日に始まり、「ほおずきを水で鵜呑(うの)みにすると、大人は癪(しゃく)を切り、子どもは虫の気を去る」といわれるなど薬草として評判だったそうです。
その愛宕神社の縁日は、観音さまの功徳日にならって四万六千日と呼んでいたのですが、やがて「四万六千日ならば浅草寺が本家本元」とされ、ほおずきの市が浅草寺境内にも立つようになり、かえって愛宕神社をしのぎ盛大になったと伝えられています。
また、江戸の昔、落雷のあった農家で「赤とうもろこし」を吊るしていた農家だけが無事であったことから、文化年間(1804~18年)以後に「雷除(かみなりよけ)」として赤とうもろこしが売られるようになりました。
ところが明治初年に不作が原因で赤とうもろこしの出店ができなかったことから、人々の要望により「四万六千日」のご縁日に「雷除」のお札が浅草寺から授与されるようになり、今日に至っているということです。
というわけで、今日・明日と浅草寺が多くの人で賑わうことになりますが、台風の影響がないといいですね。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2014.7.9記)