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閑話休題。
さて、今日7月6日は「サラダ記念日」ですが、ご存知でしたか?
今日は、そんな日に俵万智さんの短歌を改めて読み (詠み) 返してみたいと思います。
「サラダ記念日」とは?
「サラダ記念日」は、俵万智さんの第1歌集で、河出書房新社から1987年 (昭和62年) 5月8日に初版が発行されました。
前年の1986年に、作品『八月の朝』で第32回角川短歌賞を受賞したこともあって、刊行前から話題となり、出版されるや280万部のベストセラーとなりました。ちなみに初版の発行部数は3,000部だったそうです。
この歌集に収録された一つが次の短歌で、一躍有名になりました。そして7月6日が「サラダ記念日」になったのです。
「この味がいいね」と君が言ったから
七月六日はサラダ記念日
俵万智さんの短歌
第1歌集には、角川短歌賞を受賞した作品『八月の朝』などを含む434首が収録されていました。いくつか見てみましょう。これらは恋歌ですね。
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この時間君の不在を告げるベル
どこで飲んでるだれと酔ってる
「嫁さんになれよ」だなんて
カンチューハイ二本で言ってしまっていいの
砂浜を歩きながらの口づけを
午後五時半の富士が見ている
「冬の海さわってくるね」と歩きだす
君の視線をもてあます浜
手紙には愛あふれたりその愛は
消印の日のそのときの愛
あなたにはあなたの土曜があるものね
見て見ぬふりの我の土曜日
「おまえオレに言いたいことがあるだろう」
決めつけられてそんな気もする
愛ひとつ受けとめられず茹ですぎの
カリフラワーをぐずぐずと噛む
さくらんぼ少しすっぱい屋上に
誰よりも今愛されている
ガーベラの首を両手で持ちあげて
おまえ一番好きなのは誰
ため息をどうするわけでもないけれど
少し厚めにハム切ってみる
思い出はミックスベジタブルのよう
けれど解凍してはいけない
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当時は、まだインターネットが普及する前で、勿論SNSの影も形もない時代です。
彗星の如くに現れた俵万智さんは、スパッと歌壇の慣習を打ち破ってしまいました。当時は与謝野晶子の再来かとも言われたそうです。誰にも真似が出来ないけど、誰もが真似たくなる歌だからです。
俵万智自選百首、どれが響きますか?
改めて読み (詠み) 返しても、時を超えてその瑞々しい感性に驚かされます。
以下のサイトに、俵万智さんが自選した百首が歌集別に並んでいます。さて、どの一首があなたの心に響くのでしょうか?
サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection) | ||
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by ヨメレバ |
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(2016.7.6記)