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さて、昨日に続き、日めくりカレンダーの「格言」からです。
「心頭 (しんとう) を滅却 (めっきゃく) すれば火も亦 (また) 涼し」とは?
心の持ち方ひとつで、いかなる苦痛も苦痛とは感じられなくなるという意味です。
無念無想の境地に至れば、火さえも涼しく感じられるということから、どんな苦痛であっても、心の持ち方次第でしのげるという教えになっています。
中国、晩唐の詩人 杜荀鶴の詩『夏日悟空上人の院に題す』に、「安禅必ずしも山水を須いず、心中を滅し得れば自ら涼し(安らかに座禅をくむには、必ずしも山水を必要とするわけではない。心の中から雑念を取りされば火さえも涼しく感じるものだ)」とあるのに基づくそうです。
「火事場の馬鹿力」にも通じる
火事場の馬鹿力というと、火事のときに、自分にはあると思えない大きな力を出して重い物を持ち出したりすることから、切迫した状況に置かれると、普段には想像できないような力を無意識に出すという例えです。
人間は、本来備わっている能力の十分の一も、普段は発揮していないと言われていますね。
そうした能力を引き出す修行を積めば、常人には信じられないような力を発揮することもできるのでしょう。
尋常でない「集中力」
そんな信じられない力を発揮するには、尋常でない集中力が必要になると思います。
類い希な集中力を発揮した最近の例として、先月 (2017年4月) の卓球女子アジア選手権で見事優勝した平野美宇選手を思い浮かべます。
準々決勝で世界ランク1位でリオ五輪金メダリストの中国選手を、準決勝では世界ランク2位の中国選手を、決勝でも世界ランク5位の中国選手を次々と撃破し、見事優勝しました。
準々決勝終了後、一気に集中力が途切れた平野選手は、腰が抜けてヘナヘナと崩れおちてしまいました。
そしてアジア選手権終了後、韓国で行われたワールドツアーの準決勝で、平野美宇選手は石川佳純選手と対戦しました。
試合は、気合い十分の石川選手が終始攻め続け、防戦一方となった平野選手がストレート負けを喫するという結果になりました。
この試合の石川選手は、鬼気迫る迫力で、1月の全日本選手権で敗れた雪辱を果たすのだ、という気合いがひしひしと伝わってきました。
対する平野選手は、アジア選手権の時のような集中力を取り戻すことができず、石川選手に気合い負けしたように見えます。
最後に
人間集中力を高めることも難しいですが、その集中力を持続させることはもっと困難です。
我々凡人は、ここぞという時に、いかに集中力を発揮できるかが大切でしょう。そして、ここが正念場!と踏ん張れる気合いを、いかに持つことができるかだと思います。
というわけで、日々の精進を怠らないよう努めることにします!
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2017.5.7記)