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閑話休題。
今日も【出版への道】シリーズは、ちょっと一服。
さて、今日3月18日は、彼岸の入りです。これから7日間がお彼岸で、中日の21日が「春分の日」になります。
「彼岸」は「雑節」の一つ
二十四節気・五節句などの暦日のほかに、季節の移り変わりをより的確に掴むために設けられた、特別な暦日が「雑節」です。
彼岸は雑節の一つで、他に節分 ・社日・八十八夜・入梅・半夏生 (はんげしょう)・土用・二百十日・二百二十日があります。
「彼岸」は「六波羅蜜」を修める期間でもある
彼岸は、春分・秋分を中日とし、前後各3日を合わせた各7日間 (1年で計14日間) を指します。この期間に行う仏事を、彼岸会 (ひがんえ) と呼びます。
最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」と呼び、中日に先祖に感謝し、残る6日は、悟りの境地に達するのに必要な6つの徳目「六波羅蜜」を、1日に1つずつ修める日とされています。
Wikipediaによると、六波羅蜜 (ろくはらみつ、ろっぱらみつ、梵:Ṣatpāramitā) とは、ブッダになりうる資質を獲得するために実践する6つの項目のことで、「六度 (ろくど) 彼岸」とも呼ばれるそうです。
6つの項目とは、要約すると以下のようになります。
1. 布施・・・分け与える
2. 持戒 ・・・戒律を守る
3. 忍辱・・・耐え忍ぶ
4. 精進・・・努力する
5. 禅定・・・特定の対象に心を集中して、散乱する心を安定させる
6. 智慧・・・般若波羅蜜による調御によって成就される
「利他・自利」の精神を共に持つ
六波羅蜜の6項目は、以下の3つのカテゴリーに分けられます。
◎ 布施・持戒 -「利他」
◎ 忍辱・精進 -「自利」
◎ 禅定・智慧 -「解脱」
よって、釈迦の教えとは、要約すれば「利他・自利・解脱」の三つに尽き、「利他・自利・解脱」はすべて六波羅蜜によって包摂されると説明されています。
「利他 (りた) 」とは他人の利益、「自利 (じり) 」とは自分の利益です。つまり「利他と自利」とは、自分が利益を得たいと思ってとる行動や行為は、同時に他人、相手側の利益にもつながっていなければならないということです。
なので、この二つを共に完全に行うことが理想なわけです。
また、「解脱 (げだつ) 」とは、人間生活に伴うあらゆる苦悩や迷妄の束縛から開放されて、完全に自由になり、悟りを開くことを指します。
というわけで、この彼岸の期間中に、利他と自利に思いを致し、日頃からこの二つを共に行いながら過ごすことを心掛けたいと思います。
まあ、いつまで経っても、解脱の域には達することはできないと思いますが…(^^;
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2018.3.18記)