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さて、このブログでは政治に関する話題は避けているつもりですが、今回の自民党衆議院議員のヤジとその後の釈明には、ある意味ビックリしましたので書き留めておきます。
委員会審議の参考人(民間人) に対してヤジを飛ばすとは…
6月15日の衆議院厚生労働委員会で、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案の審議が行われました。そこで、自民党の穴見陽一衆議院議員が飛ばしたヤジが物議を醸しています。
審議には参考人として、日本肺がん患者連絡会代表で自身も肺がん患者の長谷川一男氏が出席しました。長谷川氏は、自身が受動喫煙によって肺がんになったと考えているそうです。
そこで、屋外での喫煙について、「喫煙所をつくる、増やしていくというのがひとつの方法ではないかと考えています。しかしながら、それも一時的なもので、なんとかそれを、数年たった後にそういったところもなくしていけたらと、個人的には考えております」と考えを述べたのです。
そして、その直後、穴見議員が突然「いいかげんにしろよ」とヤジを飛ばしたのです。(こちらの記事参照)
穴見議員の釈明
この様子がインターネット上で拡散されると、批判が続出しました。この批判を受けて、21日に穴見議員はフェイスブックで以下のように釈明しました。
「まずは参考人の方はもとより、ご関係の皆様に不快な思いを与えたとすれば、心からの反省と共に深くお詫び申し上げる次第でございます。もちろん、参考人のご発言を妨害するような意図は全くなく、喫煙者を必要以上に差別すべきではないという想いで呟いたものです。とはいえ、今後、十分に注意して参りたいと存じます。この度は誠に申し訳ありませんでした。」
この釈明が、まるで仮定形で反省が感じられない、と受け止められます。結果として、火に油を注いだようになり、また議員への批判が強まりました。
議員のヤジは、「恥を知る」ということが感じられない
そういえば過去に似たような記事を書いたな、とこのブログを検索したら、4年前のちょうどこの時期に東京都議会でセクハラヤジが問題になっていました。(こちらの記事参照)
この時は、女性都議に対して「早く結婚した方がいい」とヤジを飛ばした男性都議が名乗り出て自民党会派を離脱することになり、複数のヤジが飛んだとされたことはうやむやになりました。
その時のブログ記事にも書いたのですが、日本には古来「恥を知る」という文化があります。
「恥を知る」とは、「人として恥を知り、言動に気をつけること」です。
選挙で選ばれる代議士は、時として「選良 (せんりょう) 」と呼ばれることがあります。言葉の通り、選び出された立派な人物という意味です。
であれば、当然「恥を知る」人物であるべきでしょう。今回のようなヤジを、国会の委員会審議という場で、それも民間人として出席を乞うた参考人に向けて飛ばすとは、恥を知らない人間と呼ばれても仕方がないのではないでしょうか?
議員である前に、一人の人間としての格を備えてほしいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2018.6.24記)