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さて、今日8月16日でお盆も明け、お迎えしたご先祖様をお見送りする「送り盆」になりました。
「送り火」の習慣
お盆の入りである13日に、迎え火を焚いてご先祖様をお迎えする習慣があるように、お盆明けの16日 (地域によっては15日) に送り火を焚いて、ご先祖様の霊をお見送りする習慣があります。
迎え火と同じ場所で、オガラをつみ重ねて火を付け、内から外に出るように火をまたぐとされています。
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また、昔は川や海のかなたにあの世があると考えられていたので、地域によっては海や川に送り火を流して精霊送りを行います。わらで作った舟にお供え物や飾り物を乗せた精霊舟や、たくさんの灯篭を流して精霊を送るとともに、病気や災いも一緒に流すという意味があります。
各地で行われている送り火や精霊流し
送り火といえば「京都五山の送り火」が有名ですが、他にも全国各地で、精霊送りの行事が行われています。
長崎「精霊流し」(8月15日)
爆竹と鐘の音が響く中、初盆の霊をのせた精霊船を極楽浄土へ送り出します。
奈良「大文字送り火」(8月15日)
高円山に「大文字」の火を燃やし、戦没者の慰霊と世界平和を願います。
京都「五山送り火」(8月16日)
京都を囲む五山に「大文字」「舟形」「妙法」「左大文字」「鳥居形」を型どった火を燃やし、ご先祖様をお送りします。
京都「嵐山灯篭流し」(8月16日)
遠くに「大文字」「鳥居形」の送り火を眺めつつ、桂川に精霊をのせた灯篭を流します。
福井「敦賀とうろう流しと大花火大会」(8月16日)
気比の松原で行われるお盆の風物詩。盛大な花火とともに灯篭を海に流します。
歳を積み重ねて身近になるご先祖様
小さい頃は、ご先祖様といわれてもピンときませんでした。そりゃそうです。会ったことがない人たちですから。
それが、歳を重ねていって、祖父母や父の死を体験しました。結婚してから、連れ合いの祖父母や義父の死を体験しました。そうした体験を経て、ご先祖様が身近になってくるわけです。
それは、親しい人の死に直面すると、その人が生きていた時より、死後ずっと身近に感じるようになる感覚に似ています。いつも近くにいてくれるように感じるのだから不思議です。
それも、時が経って悲しみが癒えてくると、すこしずつ身近感が薄れていきます。でも、お盆の時期になると、また身近に帰ってきてくれるように感じます。
そして、今日はお見送りする日です。来年また帰ってきてくれる時には、元気な姿でお迎えできるよう1年間精進したいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2018.8.16記)