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さて、「今日の一言メモ」第16回です。
変わらないことへの “不満” と、変えることへの “不安”
人は向上心を持っています。もっと自分をアップデートしたいと考えます。ところが、具体的に行動しようとすると、ある「不安」が生じます。
今よりステップアップするために、アップデートするために、前向きに何かを変えようとしたはずなのに、変えることに抵抗する自分がいるのです。
人はよく「変わりたいのに変われない」といいます。そして、変われない理由を次々と挙げていきます。
曰く、ほんとは会社を辞めて独立したいが、まだ子どもが小さく収入面でリスクのある独立はできない、とか、ほんとは強みを生かして週末起業をしたいが、普段の疲れが溜まっているからできない etc,etc…
こんな状況を、あのベストセラー書籍「嫌われる勇気―――自己啓発の源流『アドラー』の教え」では、それは「変われない」のではなく、「変わらないことを選択しているのだ」と指摘しています。
変わることへの “不安” を乗り越えるためには?
キリスト教社会で古くから口承されてきた「ニーバーの祈り」という有名な言葉があります。それは、次のような内容です。
神よ、変えることのできないものを
受け入れる心の平静さをお与え下さい。
また、変えるべきものを変える勇気をお与え下さい。
そして、変えられないものと変えるべきものを
判断できる知恵をお与え下さい。
心の平成さと勇気と知恵、この言葉が凄く響きます。
特に、変えるべきものを変える勇気は、なんとしても持たなくてはいけません。
では、その勇気を持つためには?
「嫌われる勇気」は、哲人と青年の会話を通してアドラー心理学を紐解いていきます。そして、その会話の中に、勇気を持つためのヒントがありました。
青年は「変わらない」という決心をやめ、新しい生き方を、新しいライフスタイルを選ぼうとした時、哲人に次の質問をします。
人生が「いま、ここ」にしか存在しなかったとしたら、いったい人生の意味とはなんなのでしょうか?
哲人は、こう答えます。
あなたはご自身の人生の迷っておられる。なぜ迷っているか。それはあなたが「自由」を選ぼうとしているからです。
すなわち、他者から嫌われることを怖れず、他者の人生を生きるのではない、自分だけの道を。
人が自由を選ぼうとしたとき、道に迷うことは当然あるでしょう。
あなたがどんな刹那を送っていようと、たとえあなたを嫌う人がいようと、「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわないのです。
そもそも、自分をアップデートしようとする目的は何なのでしょうか?僕は、別にもっとお金を稼いで、大きな家に住んだり高価な外車に乗りたいとは思いません。地位や名声を得ようとも思いません。
ただ、もっといろんな人や社会に対する貢献度を高めたいと思っているのです。そして、自分のためではなく、世のため人のためにと思うと、挫けそうになっても頑張れます。
自分のためだけであれば、ついサボってしまうことも、誰かのためであれば手を抜かずに取り組めます。
「世のため人のために生きる」という強い心が、変えることへの “不安” を乗り越える “勇気” に繋がるのだと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.1.21記)