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さて、「今日の一言メモ」第95回です。
木こりのジレンマ
「木こりのジレンマ」という寓話があります。ご存知の方も多いと思いますが、次のような内容です。
あるところに、一人の木こりがいました。彼はとても働き者で、1日に20本の木を切り倒すことができました。
彼は毎日毎日、額に汗して一生懸命働きました。ところが、1日に切り倒せる木が段々少なくなってきて、とうとう10本位しか切り倒せなくなりました。毎日毎日使い続けて、斧の刃が鈍ってきたのです。
見かねた村人が木こりに声をかけました。『斧の刃を研いだらどうだい?』
木こりが答えました。『そんな暇はないんだよ!』……
このお話しは、「目の前の作業をこなすのに精一杯で、それを効率良く進めるように工夫する余裕がない」様子を表したものです。
もちろん、この話が実際に伝えたいのは、「目の前の作業に夢中になりすぎるのではなく、いったんそれを止めて、効率良く進めるための工夫をすれば、同じ作業をもっと楽に進められるようになり、全体として時間あたりの効率が上がる」ということでしょう。
効率化に取り組む (斧を研ぐ) 時間を先に予約する
世は「働き方改革」全盛の感があります。この4月からは「働き方改革関連法」がいよいよスタートし、年間5日の休暇取得の義務化 (罰則規定あり) や、労働時間の上限規制 (罰則規定あり) 、同一労働同一賃金 (パートタイム労働法) などが法的に適用されます。
こうした義務は、企業側に課せられたものです。そのため「働き方改革」ではなく「働かせ方改革」とも言われています。
その順守状況については、労働基準監督署の立入調査などにより厳しく監視監督されます。
ここまで労働時間の上限規制が厳しくなると、企業の経営資源「人・物・金・情報」に「時間」が加わってくると考えています。
貴重な時間なので、今迄の延長線上で続けてきた仕事を見直し、① やめる、② 減らす、③ 運用ルールを見直す、④ システム化を進めて効率化する、などにより成果を減らさずに業務時間を短縮する工夫が必要です。
ただ、忙しい業務の合間や業務時間後にやろうとしても、なかなかできません。
まず、業務の段取りをする時に、業務の効率化に取り組む時間を先に予約してしまい、その時間を死守することが大切です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.4.22記)