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さて、「今日の一言メモ」第98回です。
「学問に王道なし」
この言葉の意味するところは、学問を修めるのに安易な方法はないということです。
「王道」とは、帝王が仁徳を基にして国を治めるやり方という意味とは別に、王様専用の特別な近道という意味で、安易な方法や近道を指す意味もあります。
ギリシャの数学者ユークリッドが、エジプト王トレミーに「もっと簡単に幾何学を学ぶ方法はないのか」と問われ、「幾何学に王道なし」と答えたという故事に基づいているそうです。
注意点として、勉強に関わる分野以外では使わないこと、という点があります。
微差を心掛け、複利で積み上げていく
人生にウルトラCは存在せず、地道に積み上げるしかないということですね。
それも数日、数週間、数ヶ月という短期間ではなく、数年、十数年、数十年という長期間の取り組みが必要でしょう。
ところで、金利の世界に複利という概念があります。もしも、年率10%という金利が存在したと仮定すると、元本100万円が1年経てば10万円の利息がついて110万円になります。
単利であれば、単純に利息が毎年10万円ずつ積み重なっていきます。5年経ったら150万円になるということです。
それに対して、複利であれば、1年後の110万円に対して10%、すなわち11万円の利息がつきます。こうして2年目は121万円、3年目は133.1万円、4年目は146.4万円、5年目は161.1万円と増えていくのです。
単利と複利では、元本100万円に対して、5年間で実に11.1万円もの利息差額が発生するのです。
これを日々成長を積み重ねていくことに応用したらどうなるでしょう?
例え、1日の成長が0.01%という微々たるものであっても、 それが日々複利で回れば、1年で3.7%増、2年で7.6%増、3年で11.6%増、4年で15.7%増、5年で20%増、10年ともなれば44%増となります。これは、大きな成長といえるでしょう。
まあ、これは数字上の話しですが、日々の微差が積み重なると大きな差になることは事実だと思います。
大木の年輪は、少しずつ少しずつ成長した証 (あかし)
どんなに大きな木も遡れば、ほんの小さな種から芽を出し、少しずつ育ち若木となり、1年経つ毎にその年輪を重ねていくものです。
一気に大木に育つのは、映画「となりのトトロ」でさつきとメイが夢の中で見るシーンくらいでしょう。
人間も同じことだと思います。どんなに立派な人でも、ある日突然立派になったわけではなく、少しずつ少しずつ失敗したり成功したりの経験を積み重ねることで到達した姿だと思います。
「速習術」とか「すぐ儲かる!」などいう言葉に惑わされず、小さいことを積み重ねることで一人の人間として年輪を重ねていきたいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.4.25記)