(画像出典元はこちら)
さて、「今日の一言メモ」第198回です。
「温故知新」
「温故知新 (おんこちしん) 」とは、昔のことをよく学び、そこから新しい知識や道理を得ること、また、過去の事柄を研究して、現在の事態に対処するという意味です。
孔子が先生の資格として述べた言葉で、『論語・為政』にある「故きを温ねて新しきを知らねば、以て師と為るべし」とあるのに基づくそうです。
先人が遺してくれた大切なものを受け継ぎ、新たなものを築く
そういえば、今日8月29日は、「文化財保護法施行記念日」です。
今から67年前の1950年8月29日に、国宝や重要文化財の保護や文化の向上を目的とした法律「文化財保護法」が施行されました。このことに由来して、1951年に制定された記念日です。
そもそも、この法律は1949年1月26日に起きた法隆寺金堂の不審火をきっかけに制定されたものです。この時、重要な文化財である壁画が焼損し、その芸術的価値は永遠に失われてしまいました。
7世紀末から営々と受け継がれてきた仏教絵画である壁画の焼損という、文化的損失はいかばかりのものなのでしょうか。想像もつきません。
私たちが先人から有形無形に受け継いできたものは、文化財だけでなく、四季折々の季節行事や肌理細やかな民度の高さを示す習慣など、様々なものがあります。
そういった意味で、今日は次世代に遺していくもの、繋いでいくものを、大切に守っていくことの重要さを改めて考える日です。
そして、それを土台にして、新しいものを築き上げていくことが重要だと思うのです。
過去から学び、そこから新たな知識を得る
現代は、ICTやIoT、そしてAIなどのアルファベット略語が、端的に科学技術の進歩を表すようになりました。
ICT・・・Information and Communication Technology (情報通信技術)
IoT・・・Internet of Things (物同士がインターネットで繋がる)
AI・・・Artificial Intelligence (人工知能)
ただテクノロジーがいかに進歩しても、それを使いこなすのは人間です。そして、人は様々な知恵を先人から受け継いできており、適切にそれを活用することが必要です。
そして、そうした知恵は、科学技術の進歩に支えられて更に進化・深化させることができます。
孔子の時代には、考えられなかった知恵のコラボレーションが、インターネットを通じて可能になりました。
孔子の時代には得られなかった膨大なデータを収集し、ビッグデータのAI解析による仮説検証も可能です。
そんな科学技術の進歩を生かすも殺すも人間次第、「温故知新」で謙虚に取り組んでいきたいものです。
・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2019.8.29記)