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さて、「今日の一言メモ」第251回です。
「欲の熊鷹 股裂くる」
「欲の熊鷹 (よくのくまたか) 股裂くる (またさける) 」とは、あまりに欲が深いと、自分の身に災いをもたらすという例えです。
「熊鷹」とは、タカ科の大きな鳥で、その熊鷹が、二頭の猪を左右の足で掴んだところ、猪は驚いて左右に分かれて逃げ出し、どちらも逃がすまいと放さなかったっために、股が裂けて死んでしまったという昔話が元になっています。
しかし、なんという執念でしょうか…(^^;
「二兎を追う者は一兎をも得ず」
類義の言葉に、「二兎を追う者は一兎をも得ず」がありますね。こちらの方が一般的ですね。欲を出して同時に二つのことをうまくやろうとすると、結局はどちらも失敗するという意味です。
人間は、やはり同時に二つのことはできません。お料理上手な方は、同時並行でいくつもの料理を作り上げますが、それもタイムシェアリングというか時間を分割してうまく使っているわけです。腕は2本しかないので、包丁を使いながら、フライパンを振ることはできません。
仕事でも、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、という場面は多いと思います。それで良く考えもせず、あれこれ手を付けてしまうと収拾が付かなくなります。
やはり、まずはやることをリストアップして、それぞれの難易度と期限を確認して優先順位を定め、1日の時間配分をして、優先順位の高いものからタイムシェアの中で取り組んでいくのが良いと思います。
そして、一つの案件に取り組んでいる間は、他の案件のことは頭から締め出し、集中して取り組むことが肝要でしょう。
「第Ⅱ領域」の重要性
やることの優先順位を決める時に気をつけなければならないのは、「重要だけど緊急でないこと」の扱いです。
下図は、「完訳 7つの習慣」(by スティーブン・R・コヴィー) に登場する有名な図です。
この図では、さまざまな活動を「重要か重要でない」「緊急か緊急でない」の4つの領域に分けて、代表的な活動を示しています。
人は、その習性として、まず重要であろうとなかろうと、「緊急」に区分された「第Ⅰ領域」→「第Ⅲ領域」に取り組みます。ほぼ仕事に類する活動が占めると思われます。
そして、緊急の事案 (仕事) が一段落すると、「第Ⅳ領域」に移り、取るに足らない仕事・雑用や休息に時間を使いがちです。
そして、本当に重要な (でも緊急ではない)「第Ⅱ領域」への取り組みができない、もしくは不十分なまま、1日が過ぎ去っていくことになります。
第Ⅳ領域に費やす時間を天引きする
普通は、本当に重要な (でも緊急ではない)「第Ⅱ領域」へ取り組む時間をなんとか確保するために、「第Ⅳ領域」に費やす時間をなくそうと努力するわけです。
でも、よく考えれば我々一般人にそんなことができるのでしょうか。一見無駄と思える時間も、なくせばストレスが溜まることになるでしょう。
であれば、最初から「第Ⅳ領域」にあてる時間を天引きして確保するという計画を立ててはどうでしょうか?
最初から予定に組み込んでおいて、その時間を超過しないようにコントロールできれば、それは予定通りの行動になります。
ついつい横道に逸れてしまったり、ネットサーフィンしてしまうと、それは「やっちまった…」感につながり、後ろめたい思いをすることになります。
でも、予定通りの行動ならば「よし!リフレッシュしたぞ!次の仕事、頑張ろう!」となるでしょう。
あえて無駄と思われる時間を天引きすることでプラスのエネルギーを獲得し、トータルで生産性がアップするのであれば、その方が良いと思うのです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.10.27記)