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さて、「今日の一言メモ」第566回です。
「桐一葉」
「桐一葉」(きりひとは)とは、桐が一葉落ちるのを見て、秋の訪れを知るという意味です。青桐は、他の木に比べて早く葉が落ちるため、それにより秋の訪れを感じることができるというわけです。
転じて、物事の一端から全体の動きを知ることの例えということ、また、物事の衰退していく前兆を感じることの例えとなっています。
「暗黒の木曜日」
今から91年前の今日、1929年 (昭和4年) 10月24日 木曜日に、ニューヨーク・ウォール街の株式取引所で株価が大暴落し、世界大恐慌の端緒となりました。
当時のアメリカは、第1次大戦の軍需により好景気が続いていましたが、1920年代末には景気後退の前兆が見えていました。
そして、10月24日の取引が開始して1時間ほどの間に急激に株価が下落し、そのスピードに人々がパニックになって一斉に売りに走りました。
市場介入等により、その日の取引終了時には前日の終値まで値を戻しましたが、5日後の10月29日火曜日にも、取引開始と同時に「暗黒の木曜日」を超える売りが殺到し、「悲劇の火曜日」と呼ばれました。こうして世界大恐慌に至ったのです。
「蟻の一穴」を見逃さない
「蟻の一穴」(ありのいっけつ)とは、どんなに堅固に築いた堤でも、蟻が掘って開けた小さな穴が原因となって崩落することがある、ということを表す言葉です。一般的に、どんなに巨大な組織でも、些細な不祥事が原因となって、組織全体を揺るがすような深刻・致命的な事態に至る場合がある、といった意味の格言として用いられています。
人間も調子が良い時は、ついつい慢心して油断しがちです。いい時があれば悪い時もある、と頭では分かっていても、まだまだ大丈夫と高を括ってしまいがちなのです。
「自信は過信に流れる。そして過信を放っておくと、慢心に化ける。慢心はやがて増幅され、傲慢になる。」という言葉があります。
自信 → 過信 → 慢心 → 傲慢、という下り坂を転げ落ちないように、しっかりセルフチェックしてどこかに「蟻の一穴」がないか点検する必要があります。そして、「勝って兜の緒を締めよ」という戒めを軽く見ないようにしたいものです。
そして、調子が良い時こそ、調子が悪くなった時の備えができる好機と心得て、しっかり謙虚に取り組みたいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.10.24記)