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さて、「今日の一言メモ」第578回です。
「前門の虎、後門の狼」
「前門の虎、後門の狼」とは、一つの災難を逃れても、またもう一つの災難が襲ってくることの例えです。
中国の学者・趙弼の記した書『評史』 にある「前門に虎を拒ぎ後門に狼を進む(表門で虎の侵入を防いでいるときに、裏門からは狼が侵入してくるの意味)」が出典だそうです。
前後から虎と狼に挟み撃ちされては、勇者であっても太刀打ちできないということを表しています。
「稲むらの火」
今日11月5日は、「津波防災の日」です。あの東日本大震災が起きた年、2011年6月に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、この法律の中で、11月5日が「津波防災の日」と定められたのです。
この日になった理由は、今から166年前の1854年 (安政元年) 11月5日に発生した、安政南海地震の津波の際に、人々を高台に誘導するために稲に火をつけたという「稲むらの火」の逸話にちなんでいます。
この逸話のもとになったのは紀伊国広村 (現在の和歌山県有田郡広川町) での出来事で、主人公・五兵衛のモデルは濱口儀兵衛だそうです。
物語の概要は、以下の通りです。(出典 : Wikipedia)
村の高台に住む庄屋の五兵衛は、地震の揺れを感じたあと、海水が沖合へ退いていくのを見て津波の来襲に気付く。
祭りの準備に心奪われている村人たちに危険を知らせるため、五兵衛は自分の田にある刈り取ったばかりの稲の束(稲むら)に松明で火をつけた。
火事と見て、消火のために高台に集まった村人たちの眼下で、津波は猛威を振るう。五兵衛の機転と犠牲的精神によって村人たちはみな津波から守られたのだ。
一難去ってまた一難、という事態に備えておく
東日本大震災による大津波の記憶も、薄れつつあるかもしれません。でも、判断を過たず難を逃れた方もいれば、判断が遅れて避難できず命を落とした方もいたという事実は忘れてはいけないでしょう。
そして、地震でいえば本震のあとに余震があり、余震の方が大きな被害をもたらすこともあります。まさしく一難去ってまた一難です。
自然災害だけでなく、人間生きていればいつなんどき災難が降ってくるか分かりません。そして、悪いことは往々にして続くものです。
そんな場面に備えて、何が起こっても狼狽えないよう、心の備えだけはしておきたいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.11.5記)