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さて、「今日の一言メモ」第584回です。
「膠漆の交わり」
「膠漆の交わり」(こうしつのまじわり)とは、固く結びついて、容易なことでは離れない交友関係の例えであり、厚い友情の例えです。
「膠」は、にかわ、「漆」は、うるしのことで、「膠漆」は、互いにぴったりとくっついて離れないことです。にかわやうるしでくっつけたような間柄の意からこう言われるようになりました。
11月13日は「うるしの日」
今日11月13日は「うるしの日」です。これは、今から35年前の1985年 (昭和60年) に、日本漆工協会が制定した記念日です。
平安時代に文徳天皇の第一皇子・惟喬親王が、京都・嵐山の法輪寺に参詣した時に「うるしの製法」や「漆器の製法」を虚空蔵菩薩から伝授されたという伝説から、その満願の日である11月13日を「うるしの日」に制定したということです。
その漆塗りの器は、木地製作→手塗り (下地塗・上塗) →加飾 (蒔絵・沈金) という段階を経て、一つの作品が出来上がります。そのどの段階をとっても、さらにいくつもの工程を経ます。(こちらのサイト参照)
漆塗りというと、何度も何度も重ね塗りを行う、というイメージですが、漆器として完成するまでに気の遠くなるような工程があるのです。
人間の器が完成するのも、遠大な時間が必要
「1万時間の法則」という有名な法則があります。この法則は、マルコム・グラドウェル氏が提唱した法則です。「天才!成功する人々の法則」で紹介されていて、この本はベストセラーとなっているので、ご存知の方も多いでしょう。
偉大な成功を収めた起業家や、世界的に有名なスポーツ選手など、何かの分野で天才と呼ばれるようになる人達に共通しているのは、10,000時間というこれまでに打ち込んできた時間が関係しているという法則です。
10,000時間というと、1日に8時間ぶっ通しで没頭しても1,250日、約3.4年の月日が必要です。
かつてイチローが言っていた次の言葉も、この法則に通じるものがあります。
小さいことを積み重ねるのが、
とんでもないところへ行く
ただひとつの道だと思っています。
何事にも近道やショートカットは存在せず、漆塗りのごとく愚直に小さな努力をひたすら繰り返すことでしか、成果は得られないと覚悟する必要があります。
一度覚悟してしまえば、毎日毎日進化を実感できなくても、努力を継続できるようになると思うのです。そして、ある日気がついたら遙か遠くに来ていたことに気づくはずです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.11.13記)