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閑話休題。
「スリーマイルデー」
満開の桜を散らせてしまいそうな雨風が予想される日曜日の今日3月28日は、「スリーマイルデー」です。今から42年前の1979年(昭和54年)3月28日、アメリカ・ペンシルバニア州のスリーマイル島で原子力発電所の事故が発生しました。スリーマイル島(Three Mile Island)の頭文字をとって「TMI事故」とも言われています。
そして、この重大な事故を忘れず教訓とする日として「スリーマイルデー」が制定されたのです。
Wikipediaによると、『原子炉冷却材喪失事故(Loss Of Coolant Accident, LOCA)に分類され、想定された事故の規模を上回る過酷事故(Severe Accident)である。国際原子力事象評価尺度(INES)においてレベル5の事例である。』と記載されています。
原子力発電所の存在意義
東日本大震災からちょうど10年が経ち、すぐに思い浮かぶのは福島原発事故です。あの時、海との標高差が低かった福島原発は、津波対策の不備を露呈し、東日本があわや壊滅という危機を招きました。
原発については、このブログでも繰り返し再稼働に疑問を呈してきました。人間が100%制御することができず、核廃棄物の問題も解決できない現状で、原発を存続させるのは、後世の子や孫に対して禍根を残す無責任な行為と思うからです。
安倍政権から菅政権に変わり、再生可能エネルギーに注力する旨は伝えられていますが、依然原発をベースエネルギーとする政策は変わっていません。
電力会社やその関連会社、電気事業連合会と経団連、そして電力会社に依存する企業群や関連団体などから成る「原子力ムラ」の存在が強大で、選挙での集票力など影響力が大きいこともその一因でしょう。
個人的には、原発廃止に向けた長期的ロードマップを是非描いて欲しいと思っています。
自動運転の進化
原発がエネルギー政策で代替不能とされているように、個人の生活でも原発のような「代替不能」と思われる、あるいは思い込んでいることがあると思います。
今、このブログ記事はMacBook というノートパソコンで作成しています。現時点では、パソコンをiPadのようなタブレットで完全に置き換えることは個人的に難しいと思っています。できなくはないですが……。
でも、技術的なブレークスルーが起きて、頭で考えたことがそのまま文章として表示できるようになると、今のようなパソコンは過去の遺物になるかもしれません。
自動車の自動運転は、つい数年前までなんか夢物語のようでしたが、現在では高速道路の運転支援はかなりのレベルになってきました。
それが、今回ホンダが発表した「自動運転レベル3」は、これまでのレベル2とは一線を画す自動運転技術で、その実用化は世界で初めてのことです。(こちらの記事参照)
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これまでのレベル2では、人間が常にシステムの動作状況を監視しなければいけないもので、あくまで「運転支援システム」という位置付けでした。
それがレベル3になると(ホンダは「トラフィックジャムパイロット」という)、ある限定された条件下でシステムの監視義務が不要になります。
高速道路で走行中、渋滞に遭遇すると、一定の条件下でシステムが周辺を監視しながら、ドライバーに代わってアクセル、ブレーキ、ステアリングを操作します。
システムは先行車の速度変化に合わせて車間距離を保ちながら同一車線内を走行、停車、再発進します。そして最大の特徴は、このトラフィックジャムパイロットの動作中に、ドライバーがナビ画面でテレビやDVDを視聴したり、目的地の検索などのナビ操作をしたりすることが許されるのです。スマホを見ながらシステムに運転を任せてもOKなのです。
さらに、現在でも「車線変更支援」の技術は実用化されていますが、これを一歩進めて前方に遅い車がいればシステムが主体的に判断して自動追い越しを実行するのです。凄いですね。
今回、ホンダが販売するのは最上級車種で通常価格が700万円超、Honda SENSING Eliteを搭載するとプラス400万円超になります!ただ、今後レベル4、レベル5と進化し、夢の完全自動運転の世界が実用化するためには通過しなければいけないプロセスでしょう。
代替不能と思われても、いつか代替される
自動運転の話が長くなりましたが、そう遠くない未来に、ガソリンで動く自動車は姿を消し、人間がハンドルを握る姿も見られなくなりそうです。
自分が生きている間に、どれだけのものが姿を消し、新たなものが登場するか分かりません。今から44年前に公開された「スターウォーズ」で、R2-D2が何もない空間にレイア姫の立体的なホログラムを投射するシーンがありました。
今テレワークをしていて、Zoomミーティングに表示されるのは、あくまで画面上の映像です。それが、何もない空間に投影されるバーチャルオフィスの会議室に、ミーティング参加者のホログラムが表示され、あたかも対面しているかのように会話できるようになるかもしれません。
それまでの過程では、VR(バーチャルリアリティ)ゴーグルをつけることになるでしょうが……。
いずれにしても、そんな未来の姿を妄想するのが楽しい雨の日曜日なのでした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.3.28記)