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さて、「今日の一言メモ」第700回です。
「WORK SHIFT」
最近、再読しているのが2012年7月に出版された「WORK SHIFT」です。
「下流民となるか、自由民となるか。地球規模で人生は二極分化する。」
著者は、ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットン(Lynda Gratton)。彼女は、経営組織論の世界的権威で、英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家15人」のひとりだそうです。
そして、この「WORK SHIFT」では、2025年に私たちがどのように働いているのか提示しています。僕が最初に読んだのが2013年、それから8年が経とうとしています。
2021年になった現在、予想された2025年まであと4年となり、どの程度提示された未来に近づいたのだろうと確認するため再読してみたのです。
書籍概要
「漫然と迎える未来」には孤独で貧困な人生が待ち受け、「主体的に築く未来」には自由で創造的な人生がある。
どちらの人生になるかは、どのように「WORK SHIFT」できるか否かにかかっている。
働き方が変わる! 〈5つのトレンド〉
●テクノロジーの発展
●グローバル化
●人口構成の変化と長寿化
●個人、家族、社会の変化
●エネルギーと環境問題
働き方を変える! 〈3つのシフト〉
●ゼネラリスト → 連続スペシャリスト
●孤独な競争 → みんなでイノベーション
●金儲けと消費 → 価値ある経験
「食えるだけの仕事」から、意味を感じる仕事へ。
忙しいだけの仕事から、価値ある経験としての仕事へ。
勝つための仕事から、ともに生きるための仕事へ。
覚悟を持って「WORK SHIFT」すれば、未来は変えられる。
コロナ禍が変化を加速させた
昨年からのコロナ禍が、否応もなく働き方改革を迫ったのは事実でしょう。数年前からテレワークの必要性が叫ばれながら、なかなか普及しなかったものが「外出自粛」のかけ声のもと一気にテレワークが浸透しました。
いちはやくテレワークに親しんだ企業や人たちは、東京にオフィスを構えずとも東京近隣に住まなくても、インターネットに繋がる環境さえあれば仕事を進めるのに支障がないことに気がつきました。
ITの進展は、Zoomのようなリモート接続だけでなく、ネット上にバーチャルなオフィス環境を準備し、世界中どこにいてもそのオフィスに出勤して仮想環境で仕事をしたり、ミーティングしたり、雑談したりといったことを可能にしました。
そうした中で、しっかりとした成果を出せる人(=リテラシーを持った人)が評価されるようになっていくのは当然でしょう。社内政治に長けた昭和世代のおやじはいずれ淘汰されていくに違いありません。
「WORK SHIFT」の「5つのトレンド」とされた、「テクノロジーの発展」や「個人、家族、社会の変化」がまさしく大きく進んだといえます。
そして、これからは「人口構成の変化と長寿化」がますます進み、「WORK SHIFT」の著者が、「LIFE SHIFT」を2016年に出版して一躍「人生100年時代」が近づきつつあることを指摘したように、「ゼネラリスト→連続スペシャリスト」へと働き方がシフトすることが明白になりつつあります。
これからの時代を生きるにあたって、この「WORK SHIFT」と「LIFE SHIFT」を折に触れて再読することは意味があると思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.4.12記)