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さて、「今日の一言メモ」第712回です。
「博士の日」
今日5月7日は、「博士の日」だそうです。この日は、今から133年前の1888年(明治21年)5月7日に、植物学者の伊藤圭介・数学者の菊池大麓・物理学者の山川健次郎ら25人に、日本初の博士号が授与されたことを記念した日です。
ただし、当時は論文の提出による博士号ではなく教育への貢献を評価されたもので、名誉博士的なものだったそうです。
論文による本格的な博士が生まれたのは、それから3年後。また、当時は博士の上に大博士の学位があったそうですが、該当者がなく1898年(明治31年)に廃止されたとのことです。
「お茶の水博士」
昔は、とても出来の良い子どもを「神童」と呼んで、「末は、博士か大臣か」などとよく言われていました。今では、死語ですね……。
僕が小さい頃、もっとも身近に感じた博士といえば、「鉄腕アトム」に登場するお茶の水博士でした。
独特の風貌はとても親しみやすく、またアトムの良き理解者であり優しい指導者として、幼な心に尊敬したものです。今でも「博士」という言葉に畏敬の念を感じるのは、お茶の水博士のおかげかもしれません。
失われつつある人の「優しさ」
博士、優しさというと、昨年5月に当時の安倍首相と対談した京大iPS細胞研究所の山中伸弥所長の言葉を思い出します。
当時は、今と同じく緊急事態宣言が延長され都道府県をまたいでの移動自粛が求められていました。それに対して山中教授は、旅行など不要不急の移動は控えるべきとしながらも、下記のような話をしました。
「具合の悪くなった老親を看病する帰省や里帰り出産などもある。今、国民に求められているのは優しさだ。やむをえない事情で移動することに対しては理解を示す優しさを持って欲しい。」
当時は、自粛警察と呼ばれる人たちの行動がニュースになっていました。今は、マスクを着けない人とのトラブルが散見されます。
マスクを着けるのも手をよく洗うのもアルコールで手指消毒するのも、自らの感染防止という面と共に、他人に感染させないという優しさの表れでもあります。
本人や家族がコロナに感染したら、回りはいたずらに忌避するのではなく、気遣ったり見舞ったりする優しさが欲しいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.5.7記)