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さて、「今日の一言メモ」第791回です。
「老いたる馬は道を忘れず」
「老いたる馬は道を忘れず」とは、経験豊かな人は、判断が適切であることの例えです。老いた馬は道をよく知っており、迷うことがないことから転じて、高齢者の知恵や経験は活かすべきだという教えになっています。
中国戦国時代の書『韓非子・説林上』に、斉の管仲らが、道に迷ったとき管仲が老馬を放ってその後に従うと、やがて進む道が見つかったという故事があり、それに基づいているそうです。
「世界アルツハイマーデー」
そういえば、今日9月21日は「世界アルツハイマーデー」です。今から27年前の1994年(平成6年)9月21日に、国際アルツハイマー病協会(ADI)の国際会議で、アルツハイマーの患者やその家族への支援を進めること等を謳った宣言が採択されました。
アルツハイマー病及び関連の諸障害に関して、地球規模での理解と把握に努めて、患者と家族への支援を推進するための努力と働きかけを行う日とされています。
日本では「公益社団法人認知症の人と家族の会」が中心となり、この日の前後に全国で記念講演会などが実施されています。
老人が知恵袋となるか、老害となるか
老いたる馬(者)は道を忘れずか、自分の住処に帰る道すら認知症で忘れてしまうかは、人それぞれです。
そういえば、現在行われている自民党総裁選の候補者討論会で、衆院選比例代表の「73才定年制」がテーマに上がっていました。これは自民党の現在の規定に定められていて、党内の「世代交代」を促す目的で、73歳以上の衆院選候補者は比例代表への重複立候補が認められず、小選挙区で敗北した場合、比例復活当選ができないことになっているのです。これは小泉政権の時から適用された、自民党独自の決まりです。
これに対して党内のベテラン議員は、「政府が人生100年時代を唱える中で年齢により“差別”を行うのはおかしい」と廃止を強く求めているそうです。
一般企業では、65才定年制がやっと定着してきた段階なのに、自分たちは別だ、という特権意識なんでしょうか……どうも違和感を感じます。これって老害ですよね。
水戸黄門のように……
もちろん高齢になっても見識高く活躍されている方もおられるわけで、そういう方々は小選挙区で立派に当選されたらいいわけです。それが比例復活当選という仕組みにすがろうというのは、どうも権力に固執しているように見えて仕方ありません。
個人的な考えですが、やはり一定年齢になったら権謀術数渦巻く第一線からは退いて後進に道を譲り、アドバイザー役に徹するのがよいと思います。そして、自らはそれまでの経験と知識を生かして、別の形で社会貢献していくのがよいのではないでしょうか。水戸黄門のように……といったら言い過ぎでしょうか。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.9.21記)