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さて、「今日の一言メモ」第805回です。
「時節感当」
「時節感当」(じせつかんとう)とは、能役者が楽屋から舞台に向かい、幕が上がり橋掛かりに出る瞬間を指しています。
幕がぱっと上がり、役者が見え、観客が役者の声を待ち受けている、その心の高まりをうまく見計らって、絶妙のタイミングで声を出すことを「時節感当」と言い、これは世阿弥の造語だそうです。
タイミングを逃さない
この言葉は、タイミングを掴むことの重要性を語ったものです。どんなに正しいことを言っても、タイミングを逃してしまうと、他の人には受け入れられません。
商談などの交渉事や、案件を上司に図る時など、「タイミングを逃して失敗した」といった経験は、誰にでもあるものです。
タイミングが人の心の動きのことだとすれば、人の心を掴む瞬間を逃してしまった、ということになるでしょう。
今年もあと80日
今日は10月12日、今年もあと80日となりました。このタイミングでしておいた方が良いことも機を逃さずしておきたいものです。
話は変わりますが、80といえば80歳のことを「八十路(やそじ)」と呼びます。また、別名「傘寿」(さんじゅ)とも言われます。「傘」の略字(仐)が八十と分解できるためです。
そして、中国の古伝説によると、下寿を80歳、中寿を100歳、上寿を120歳と言う他、60歳を下寿、80歳が中寿、100歳は上寿という三寿(さんじゅ)の説もあるようです。「人生八十年」の時代が来るずっと前から、殊に中国では、ライフサイクルは80年とされてきたのだそうです。
また、日本では、古くから八十(やそ)は、数が多いことを表す数の1つだったようです。八十島 やそしま)、八十神(やそがみ)、八十日(やそかび)などと使われています。
といっているうちに、既に人生100年時代を迎えようとしています。僕は、ある時から20歳までの20年間が準備期間で、60歳までの40年間を前半戦、100歳までの40年間を後半戦と考えるようになりましたが、そのときどきに適したタイミングがあるでしょう。
焦って早すぎてもダメ、のんびりしすぎて遅すぎるのはもっとダメと考えて、「時節感当」を実践したいものだと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.10.12記)