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さて、『今日の一言メモ』第931回です。
黒船来航の日
今から169年前、1853年(嘉永6年)7月8日に、ペリー提督率いるアメリカ海軍所属の東インド艦隊艦船(黒船)4隻が、江戸湾浦賀沖に来航しました。
当時の狂歌です。
「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たつた四杯で夜も眠れず」
上喜撰という銘柄のお茶と蒸気船をかけていて、船も一杯、二杯と数えることから、当時の幕府を揶揄したものだったそうです。
アメリカは幕府に開国を要求し、巨大軍艦による武力誇示をしました。そして、翌年には交渉が開始され、全12箇条に及ぶ日米和親条約(神奈川条約)が締結されて日米合意は正式なものとなったのです。
これで、3代将軍徳川家光以来200年以上続いてきた、いわゆる鎖国が解かれました。この時から徳川幕府が崩壊して、明治維新によって新政府が成立するまでの激動の時代を「幕末」と呼びます。
青天の霹靂
黒船が来航した江戸時代末期は、諸外国が虎視眈々と日本を狙っていた時期です。それでも、長く鎖国が続いてきた日本に黒船が現れたのは「青天の霹靂(へきれき)」だったでしょう。
青天の霹靂とは、青く晴れ渡った空に突然激しい雷鳴が起こることから、予期しない突発的な事件が起こることを指した言葉です。
一昨年、平和な時を刻んでいた日本を突如襲ったコロナ禍も、青天の霹靂といえるでしょう。当時、命に関わる感染症という意味では、黒船の襲来を上回る出来事だったかもしれません。
全国に緊急事態宣言が発出され、息をつめるように自宅に潜んでいた時期は、戦時中の日本を想像させるものでした。
災い転じて福と成せるか
それから2年、コロナ禍は人々の価値観を大きく変えました。Withコロナの生活も定着し、マスク着用や手指消毒、3密回避などはすっかり当たり前になりました。今年のGW以降、感染者は増加せず経済活動の回復に躍起となっていましたが、ここに来てオミクロン株の亜種により驚くほどのスピードで感染者が増えています。
高齢者や基礎疾患のある人に4回目のワクチン接種が進められていますが、今後の展開は予断を許しません。コロナを克服する見通しが立たない日々ですが、この災いを転じて福と成せるかどうか、人類の叡智が試されているのかもしれません。
私たちにできるのは、すっかり当たり前になった感染予防対策を地道に守っていくことでしょう。
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さて、今日はここまでにしますね。
ではまた!
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(2022.7.8記)