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閑話休題。
「杞憂」
杞憂(きゆう)とは、必要のないことをあれこれ心配することです。無用の心配、取り越し苦労という意味ですね。
杞憂の「杞」は、古代中国に存在した国であり、「憂」は、憂えることです。
杞の国のある人が、もし天地が崩れ落ちたらどうしようかと、起こり得るはずのないことをしきりに心配し、夜も寝られず食事もできなくなったという『列子・天瑞』の故事に由来します。
核兵器を使うという脅し・・・
ロシアのウクライナ侵攻が始まってから8ヶ月近くが経ちます。欧米各国の軍事支援により当初の劣勢を跳ね返しつつあるウクライナの反攻が、ロシアの指導者の苛立ちを募らせています。
最近では一方的に併合を宣言した地域で、ウクライナが徐々に支配権を奪還しつつあると伝えられています。こうした事態にプーチンは核兵器の使用を臆面もなく示唆しています。
これは脅しだけなのでしょうか。それとも本気で使用するつもりなのでしょうか。
日本経済新聞コメンテーターの分析
この事態に日本経済新聞の本社コメンテーターは、こちらの記事で状況を分析しています。この記事では、ロシアの脅しに欧米が屈した場合に予想されるリスクを記載しています。
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記事を一部引用すると、「各国はプーチン氏による核の脅迫に屈せず、ロシアの侵略が失敗するまでウクライナ支援を続ける点では一致している。ロシアが核を使えば、米国単独ないしはNATOが徹底報復すべきだという考えでも、足並みはそろっている。」とのことです。
もしもロシアが核を使ったら、米国単独あるいはNATO軍が通常兵器を使用してロシア軍を攻撃すると見ています。NATO軍とロシア軍が直接ぶつかれば、第三次世界大戦に引火してしまう恐れがあります。
そんな事態になった時は、世界は一変するでしょう。日本も対岸の火事では済まなくなります。ロシアのウクライナ侵攻によりエネルギー問題の他、さまざまな面でジワジワと影響を受けている日本です。第三次世界大戦などになったら、どんな事態が待ち受けているか想像もつきません。
杞憂に終わってくれたら・・・
そんな事態を避けるためには、ロシアの核の脅しに対して欧米の強力な軍事報復カードを片手にロシア首脳部と接触を続け、プーチンに撤収を迫り続けることが肝心だ、と上記の記事では締め括っています。
予想される最悪の事態が、なんとか「杞憂」に終わって欲しいと切に願っています。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2022.10.21記)