さて、「今日は何の日?」シリーズ第16弾。今日7月6日は「記念日の日」。
これは今から27年前、1987年に歌人の俵万智さんが出した歌集『サラダ記念日』のヒットがきっかけで、「記念日」という言葉が一般に定着した、ということで決まったそうです。
俵万智さんの短歌を改めて読む
ということで、俵万智さんの自選百首を改めて見直してみました。
いくつかここにご紹介しますね。
「この味がいいね」と君が言ったから 七月六日は サラダ記念日(『サラダ記念日』)
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ(『サラダ記念日』)
今日までに 私がついた嘘なんて どうでもいいよというような海(『サラダ記念日』)
はなび花火 そこに光を見る人と 闇を見る人いて並びおり(『かぜのてのひら』)
「もし」という 言葉のうつろ人生は あなたに一度 わたしに一度(『かぜのてのひら』)
肉じゃがの 匂い満ちればこの部屋に 誰かの帰りを待ちいるごとし(『チョコレート革命』)
二週間先の約束嬉しくて それまで会えないことを忘れる(『とれたての短歌です。』)
日常のさり気ないシーンを女性らしい感性で切り取った短歌が並びます。
昔読んだ時と感じ方が違うのは何故?
「サラダ記念日」も出版当時、手にとって読んだ記憶があります。
今から27年前というと、ちょうど結婚した頃です。
女性らしい感受性の短歌だな、と当時は感じました。
それが、今日読み返してみると、当時は感じなかった、何か独特の深みを感じるのは何故なんでしょうね?
人生経験を積むことで、歌に込められた切なさや、細やかな感情のざわめきを、読み取ることができるようになったのでしょうか?
ともあれ、ふと優しい気持ちになれた、そんな日曜日の朝なのでした。
・・・・・・・
さて、今日はここまでにしますね。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2014.7.6記)