さて、「今日は何の日?」シリーズ第138回をお送りします。
今日は天皇誕生日ですが、今から56年前の1958年12月23日に、東京タワーの完工式が行われ、正式な営業を開始しました。
映画に登場する東京タワー
映画「ALWAYS 三丁目の夕日」では、1958年 (昭和33年) の東京の下町を舞台として、夕日町三丁目に暮らす人々の暖かな交流が描かれていました。
その時代を表す象徴的なものとして、東京タワーが登場します。冒頭で鉄塔が組み上がるシーンがあり、ラストシーンは完成した東京タワーが映し出されます。
このシーンで、映画の世界が1957年〜1958年にかけてであることが分かります。この映画に登場する建物、商店、乗り物、町並みは、昭和30年代の情景でノスタルジーをかき立てます。
女優の小雪さんが登場すると、この時代にこんなスタイルのいい日本女性はいなかっただろう、とツッコミを入れたくなりますが…(^^;
世界一の自立式鉄塔
さて、そんな東京タワーですが、その建つ場所は以前増上寺の境内だったところです。
そこは25区画に分割された公園に指定されていて、建築主の日本電波塔株式会社は「紅葉山」と呼ばれる、以前紅葉館という高級料亭のあった区画を購入したとか。
当時は、テレビの普及期で放送局が自前で電波塔を建てていたのですが、どこも高さ不足で広い地域に電波が届かずにいました。
かといって、各局がバラバラに高い塔を建てるのはいかがなものか、ということで結局東京タワーの建設が決まります。
設計当初から世界一の高さを目指していました。当初の計画では、380mの高さを目指したようですが、風の影響でアンテナが揺れ画像が乱れる可能性があるとのことで、関東地方全域を守備範囲にできるぎりぎりの高さとして、全高333mと偶然「3」が続く語呂合わせのような高さになったそうです。
この高さはフランス・パリのエッフェル塔の312m (2000年に324m) より21m高く、当時の自立式鉄塔としては世界最高でした。
次の画像は、1961年頃の東京タワーです。
現在も人気の東京タワー
スカイツリーができて高さ日本一の座は譲りましたが、その優美な姿からか現在も人気は高いそうです。
LED照明の普及で、その時々でライトアップされた姿は本当に綺麗です。次の画像は「ダイヤモンドヴェール」と呼ばれるものです。
よく晴れた日に東京タワーの近くを通ると、ついスマホで撮ってSNSにアップしてしまいます。
・・・というわけで、今日で満56歳となった東京タワーです。富田と同じアラカン (アラウンド還暦) の仲間入りということで、親近感がいや増すわけですが、スカイツリー開業後も、FM放送を中心とした電波塔としての役割を果たしています。
これから先はどうなるか分かりませんが、できればその姿を今後もずっと見せて欲しいものです。
このブログで何度か書いてきましたが、昭和30年代は東京タワーに新幹線と、世界一と胸を張れるものを日本人が造り上げた年代です。
小さい子ども達が、その胸を張れる国であり続けたいと願う、天皇誕生日の朝なのでした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた
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(2014.12.23記)