さて、今日はあの大恐慌のきっかけとなった「暗黒の木曜日」だそうです。
「暗黒の木曜日」の由来
今から86年前の1929年 (昭和4年) 10月24日 木曜日、ニューヨーク・ウォール街の株式取引所で株価が大暴落し、世界大恐慌の端緒となりました。
当時のアメリカは、第1次大戦の軍需により好景気が続いていましたが、1920年代末には景気後退の前兆が見えていました。
そして、10月24日の取引が開始して1時間ほどの間に急激に株価が下落し、そのスピードに人々がパニックになって一斉に売りに走りました。
市場介入等により、その日の取引終了時には前日の終値まで値を戻しましたが、5日後の10月29日火曜日にも、取引開始と同時に「暗黒の木曜日」を超える売りが殺到し、「悲劇の火曜日」と呼ばれたのです。
ちなみに、「暗黒の月曜日 (ブラックマンデー)」は、1987年10月19日に起こった、史上最大規模の世界的株価大暴落のことです。
「暗黒の木曜日」に思うこと
我々もブラックマンデーやリーマンショックを経験した世代ですが、そんなに株式投資をしていなくても、あの株価下落のスピードを見て背中がゾワゾワした記憶があります。
ですから、人々の「不安心理 X 群集心理」が働き、パニックに襲われて次々に持ち株の売却に走る気持ちは分かります。
また、群集心理によるパニックで思い出すのは、あのオイルショックの時のトイレットペーパー買い占め騒動です。
今から42年前の1973年10月に、産油国が原油価格を70%引き上げることを決定したため、政府が「紙節約の呼びかけ」を発表したことに端を発します。
それを受けて、10月下旬には「紙がなくなる」というデマが流れはじめ、人々が一斉にトイレットペーパーの買い占めに走ったのです。
デマではないか、と疑った人もいたかもしれませんが、手をこまねいていたら周りの人がトイレットペーパーを買い占めてしまうかもしれません。
そうしたら、生活必需品のトイレットペーパーを手に入れることができず、困ってしまいます。
そこで、やむなく自分もスーパーやドラッグストアなどに走ることになるでしょう。
パニックを防ぐには、正確な情報伝達が必要と思いますが、SNSが発達した現代では果たしてそれが可能なのでしょうか?
東日本大震災の時も、誤った情報やデマがTwitterなどで瞬く間に伝播しました。それが正確な情報でなくても「これは大変だ!みんなに知らせねば!」という善意によって拡散したものが多かったようです。
・・・というわけで、どんな時でも冷静に判断して、パニックに陥らないようにしたいと思った 「暗黒の木曜日」の朝なのでした。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2015.10.24記)