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さて、ふるさと納税の総額は拡大を続け、2015年度には約1,653億円にもなっているそうです。
今日は、そんなふるさと納税を地元に還元して、見事に活用している北海道・上士幌町 (かみしほろちょう) に注目してみました。
ふるさとチョイスアワード2015で「東日本の横綱」自治体に
(クリックで拡大 Googleマップより)
人口5,000人の上士幌町は、ふるさと納税者へのお礼の品として「十勝ナイタイ和牛」などが大人気で、その結果、ふるさと納税の寄付額が去年の12月27日までで約14億5000万円となったそうです。
これは町民税収の5倍以上に相当し、ふるさと納税が最も多い都道府県である北海道の中で、3年連続全道1位に輝いています。
そして、お礼の品に使った経費の残金を住民に還元するわけですが…
納税者が使い道を選べるふるさと納税
ふるさと納税では納税者が使い道まで選ぶことができます。なかでも人気なのは、【未来を担う子供たち】への寄付です。
上士幌町では、【上士幌町ふるさと納税・子育て少子化対策夢基金】という使い道を選ぶことができ、そこに集まった寄付金で、なんと2016年4月から10年間、町認定こども園「ほろん」の完全無料化を決めたのです!(こちらの記事参照)
上士幌町認定こども園「ほろん」は、2015年 (平成27年) 4月に開園しました。認定こども園とは、小学校就学前の子どもに教育・保育を一体的に提供する施設です。相談活動や親子の集いを提供する機能を併せ持っており、地域における子育てを総合的に支援しています。
自治体・生産者・住民の三方良し
保育園を無料化した結果、「それなら子どもを預けられる!」と、お母さんたちがこぞって働き出したのです。
お礼の品の出荷が増える中、人手が足りなくなったジェラート屋さんでもお母さんの働き手が生まれているそうです。
自治体と生産者と住民のそれぞれで、ウィン・ウィン・ウィンの良い循環が生まれ始めています。
上士幌町は酪農中心の少子高齢化が進む町。この政策によって、もともと町に住む人も子どもを産んで育てやすくなるし、子育て世代の流入が進み、地域の活性化に繋がることが期待されます。
最後に
首都圏の保育料は高いと聞きます。子どもが小さいうちは、せっかく頑張って稼いだお金も保育料にほぼ消えてしまうとか。
仕事と家事の両立だけでも大変なのに、何のために働いてるのか分からないという嘆きがワーキングマザーから聞こえてきます。
他の自治体に比べて財政が潤沢と言われ、国からなんの補助金も受けていないという東京都。なんやかやと節約すれば、保育所の充実や保育費の無料化などができませんかね…某都知事も辞職されたことですし…
国も、本当に少子化の流れに歯止めをかけて、女性にも働いて欲しいというなら、上士幌町のような本当に子育て世代が助かる方策を打ち出せないものでしょうか。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.6.26記)