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さて、今日は高齢者が集まって一緒に料理を作ったり、食べたりすることで介護予防につなげる「リハビリキッチン」の満足度を、人工知能 (AI) を活用して測定する試みが、高知県長岡郡本山町で進められていることについて書いてみます。(こちらの記事参照)
「リハビリキッチン」とは?
「リハビリキッチン」とは、高齢者が一同に集い、料理を作って一緒に食べるという活動のことです。高齢者の介護予防につなげること、そして健康寿命を伸ばす事を目指しているのです。
高知県は、全国に先行して高齢化が平均の10年先をいく課題先進県とも呼ばれています。そんな中、高齢化率41.0% (2012年12月時点) に達する高知県長岡郡本山町で、約4年前から高知市のNPO法人「食と健康を学ぶ会」と地域行政により、リハビリキッチン活動が行われています。
管理栄養士ら専門家の指導の下、高齢者が主体的に食事や調理を行い、楽しみながら健康づくりに取り組んでいます。2012年に本山町がモデル地区となって始まり、現在は高知市内の2カ所でも行われているそうです。
利用者の満足度を、人工知能 (AI) で検証
本山町は、本山四区での “住民満足度” を数値化して、他の地区での展開にもつなげようと、国の地方創生加速化交付金を活用して、人工知能 (AI) を用いた効果分析に乗り出しました。
データの測定や分析を担うのは、AIの研究開発を行う「Nextremer」(本社・東京) という会社です。会場に設置したカメラに映った参加者の笑顔から、満足度の数値化を目指そうとしています。
顔認識技術を用いて参加者ごとの笑顔を識別することや、活動量計を装着してもらうことで得られるデータを元に満足度の解析を行うのです。
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7月から、本山四区と新たに始める1カ所で、試験的なデータ収集と解析を行い、10月からはさらに2カ所を加えた計4カ所で本格的に測定する予定とか。
その結果、本山四区と他の地区との差異や、それがどこまで縮まるかなどのデータをAIで可視化していくとしています。
最後に
利用者の満足度という、極めて主観的で曖昧な指標を、人工知能 (AI) でどの程度まで客観的に計測できるのか興味津々です。
それがかなりの精度で測定可能ということになれば、それは凄い科学技術の進歩といえるのではないでしょうか。
一定量のデータが集まり、解析結果が出るまでには、まだ相当の時間がかかりそうですが、その結果を興味深く待ちたいと思う次第です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.7.5記)