Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

手段を目的化しないためには、「失敗力」を養うのも一法

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(画像引用元はこちら)

さて、これまで出版への道を志すことになった経緯、想定読者に伝えたいことを書いてきました。 (こちらのページ参照)

前回は、「あり方」を整えて「やり方」を工夫していくと、ともすれば「手段が目的化」してしまう罠に陥りがちなことを書いてみました。

今日は、手段を目的化せず、そもそもの目的を見失わないためには、「失敗力」を養うのも一法であることを書いてみます。

「失敗力」とは?

前回の記事で、ノーベル賞を受賞した山中教授が、次のように言っていたことをご紹介しました。

「何百回いや何千回も実験は失敗する。だが、失敗したということは、うまくいかないやり方を発見したということであり、そのことが意味を持つ。」

ここで大切なのは、無数の失敗に挫けず、そのことに意味を見出し、次なる実験に取り組む姿勢でしょう。

そして、あのイチロー選手も、日米通算4,000本安打の偉業を達成した後、こう言っていました。

「4,000本のヒットを打つために、8,000回以上の悔しい思いをしてきている。その中で、常に自分なりに向き合ってきたという事実はある。誇れるとしたらそこではないかと思う」

あのイチロー選手ですら、打った安打の2倍の凡打を重ねているわけです。そして、その凡打と向き合い、反省し、次の打席に生かしてきたわけです。

無数の実験に失敗することでノーベル賞に輝き、無数の凡打を積み重ねることで前人未踏の記録に辿り着く。これこそ「失敗力」と言えるでしょう。

「失敗力」を身につけると、なぜ「手段の目的化」が防げるのか?

前回の記事では、仕事で資料を作る場合を例に挙げ、いつのまにか資料に入れるグラフの見栄えなどに凝ったり、Excelの1枚プリントで十分なものをPowerPointで数ページに及ぶスライドにしてしまったり、資料を完璧に仕上げること自体が目的化したことを説明しました。

そして、結果として資料作成に時間がかかり、早く資料が欲しかった上司に、みんなの前で叱られ、恥をかく羽目になったりします。なんかありがちな失敗ですね。

ここで、失敗力の有る無しが、その後の差を分けます。失敗力が無ければ、「資料は早く作らねばならない」という面だけを経験則にしてしまいそうです。

一方、ここで失敗力が有れば、上司はその資料で何をしようとしていたのか?その利用目的では、どんなポイントを押さえて資料を作らなければならなかったのか?その資料は遅くともいつまでに作成する必要があったのか?という本来の目的に沿ったポイントを見定めて、それから資料を作成する時は、二度と手段を目的化するようなことはしないはずです。

では、我々凡人はどのように「失敗力」を養うか

「失敗力」は、何も山中教授やイチロー選手のような偉人だけでなく、我々凡人にこそ必要なものと思います。

何せ、二度や三度の失敗で、すぐに心折れ挫けてしまうのですから…(^^;

では、どのようにして「失敗力」を養っていけばいいのでしょうか?

まず、人間生きていれば何かしらしくじったり、しでかしたりするものです。周りに人がいる時にやっちゃうと、それこそ気恥ずかしくて、穴があったら入りたくなります。

周りに誰もいない時にやっちゃった場合は、誰にも知られないよう黙っているでしょう。

そして、そのことで自己嫌悪に陥ったり、クヨクヨ悩んだりして、失敗を怖がり、新しいことにチャレンジすることを躊躇するようになったりします。

ここはやはり、自分の中だけに閉じ込めておくのはやめた方が良さそうです。できるだけ早い段階で積極的に人に話すと良いと思います。

なかなか難しいかもしれませんが、「オレって馬鹿だよなぁ。こんなドジやっちゃってさあ。ほんと、情けないったらありゃしないよ。ガハハハ。」とか「私ってほんと早とちり屋さん。人の話半分も聞かないで、とっとと動きだそうとして恥かいちゃったわ。アハハハ。」とか、最後は笑い飛ばすようにすると良いですね。

人に話すことで、失敗した理由を整理できたり、自分なりの反省をして、学びも得て、気が晴れて「よし!次行こう!」という力に変わります。

そして、「失敗力」を養えば、手段を目的化することなく、成功という大きな目的を見据えて、失敗を恐れず前に進めると思うのです。そうすれば、前進を止めてしまった「弱者」ではなく「強者」であり続けるはずです。

さて、長くなりましたので、続きは次回に。

では、また!

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(2018.2.12記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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