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さて、「今日の一言メモ」第457回です。
「口は禍の門」
「口は禍 (わざわい) の門 (かど) 」とは、不用意な発言は身を滅ぼす要因になるから、言葉は十分に慎むべきだという戒めですね。「門」は「もん」とも読みます。今は、「口は災いの元」の方が一般的でしょうか。
何気なく言った言葉が元で災難を招き、身を滅ぼすこともあるから、ものを言うときには慎重に言うべきだという意味です。
『古今事文類集・後集』に「口は是れ禍の門、舌は是れ身を斬るの刀なり(うかつなことを言うと禍が起きる、舌は槍よりも多く身を傷つける)」とあるのに基づくそうです。
ついついポロッと言ってしまう言葉たち
古来、類義の言葉は、「言わぬが花」「物言えば唇寒し秋の風」「雉も鳴かずば打たれまい」「沈黙は金、雄弁は銀」などたくさんあります。つまり、昔から言葉で失敗した例がたくさんあるということでしょう。
ついつい本音が出て、人の欠点を批判したり、思わず自分の長所を自慢したりした後は、必ず言わなきゃよかったという自責の念にとらわれるものです。
口を開くと秋の冷たい風が唇に触れて、寒々とした気分になることから、「物言えば唇寒し秋の風」と言われるようになったのです。
まあ、そうした舌を噛みたくなるような失敗をいくつも経験して、人生の年輪を重ねると、言わないでもいいことは言わなくなってきます。
人が口にした(SNSにアップした)言葉は、柳に風と受け流す
SNSの普及で、心ない言葉がいとも簡単に人の心を傷つけることが多くなってきました。時には、人を死に追いやるという悲惨な事態を引き起こします。
面と向かっていれば、とても口にできないであろう言葉も、SNSではネットの匿名性に守られて平気でアップされてしまいます。
直接聞かされる言葉でも、無神経なものがあるでしょう。時と場所を考えて口にしてよ、と思わず言いたくなります。
でも、そんな時は聞こえなかった振りをして、柳に風と受け流すのが得策だと思います。そして、さっさと忘れてしまうことです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
では、また!
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(2020.6.20記)