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さて、「今日の一言メモ」第719回です。
「種痘の日」
今日5月14日は、「種痘(しゅとう)の日」だそうです。この記念日の由来ですが、今から225年前の1796年5月14日に、エドワード・ジェンナーが8才の少年ジェームス・フィップスの腕に、乳しぼりの女性サラ・ネルメスの手に出来た牛痘(ぎゅうとう)病変から採った材料を接種し、天然痘(てんねんとう)を予防する方法を確立したことにあります。
これが種痘の最初です。当時、天然痘はもっとも恐ろしい病気の一つでしたが、種痘による予防が可能となってからは、天然痘による死亡者は劇的に減少しました。
1980年(昭和55年)5月に、世界保健機構によって天然痘の根絶宣言が出されましたが、これは世界で初めて撲滅に成功した感染症ということです。
そもそもジェンナーが、種痘という予防法を発見するきっかけは、牛の乳しぼりをしている人から、「牛痘にかかった人は、天然痘にはかからない」という話を聞いたことでした。
この話をヒントにして、ジェンナーは天然痘の研究に取り組み、牛や豚で実験を繰り返し行いました。そして、ついに「種痘」を完成させ、仮説が正しいことを証明したのです。
人類の歴史は、ウイルスとの戦いの連続
これまでもスペインかぜや香港かぜなどのインフルエンザウイルス、そして、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)などのコロナウイルスによる感染症が拡大し、そのたびに人類は勝利を収めてきました。
今回の新型コロナウイルスも、ワクチンの登場により克服が期待されています。ワクチン接種は、軽く感染させて免疫力をつけることが目的です。
これまでの感染症の戦いでは、何もワクチンが万能だったわけでなく、いずれも広範囲に感染拡大したのちに収束したのは、多くの人が一度これらのウイルスに感染して集団免疫を持ったからだそうです。(こちらの記事参照)
コロナ禍で経験した長期間の辛抱は、忍耐力を養う鍛錬
人間生きていれば、感染症にかぎらずさまざまな出来事に遭遇します。初めて経験して傷つくこともありますが、その都度免疫力を獲得して二度目以降は傷が浅くて済みます。
多感な思春期に初恋をすれば、そのときめきに胸を焦がすでしょう。でも、初めて失恋すればその耐えがたい痛みに身悶えするでしょう。
恋も失恋も二度目、三度目と回を重ねるごとに初めてのときに比べれば、そのときめきも痛みも小さくなるのが普通です。免疫力がつくからです。
今回のコロナ禍による長期間の辛抱も初めての経験ですが、きっと忍耐力を養う機会となったはずです。それは、今後の人生で無駄にはならないはずです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2021.5.14記)