Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

062 「自分をつくる読書会3」はビジネスの基本を学び直せる機会だった!!(2) 〜徒然なるままに (14)〜

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さて、前回は「自分をつくる学校」特別ゼミの「読書会」シーズン1〜3の内容についてご報告しました。

今日は、シーズン3『戦略論』の内、7/24(水)の第1回を終えて抱いた思いについてアップしましょう。

1_アイキャッチ

自分をつくる学校 特別ゼミ — 自分をつくる読書会

会場は、東京渋谷の東急百貨店本店に近い「T’s 渋谷FLAG」です。

渋谷の貸会議室なら貸し会議室のティーズグループ
 

 
 
 

第1回課題図書「戦略プロフェッショナル」(三枝匡著) の内容

 
 
この読書会は、原尻講師がテーマを基に選定した書籍を事前に読み、当日は受講生同士でその本について議論します。その後、講師から読書におけるポイントが講義される形式です。

まず、課題図書の1冊目は「戦略プロフェッショナル」(三枝匡著) です。その内容についてAmazonの書籍情報から引用します。

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日本企業に欠けているのは戦略を実戦展開できる指導者だ。新しい競争のルールを創り出し、市場シェアの大逆転を起こした36歳の変革リーダーの実話をもとに、改革プロセスを具体的に描く迫真のケースストーリー。
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実存する企業で、著者が若き日に実際にリーダーシップを発揮した改革のストーリー。そこにあるのは確固とした理論と信念に裏付けられた物語です。文章を読んで「なるほど!分かった!」と思う事と、実際に「できる」事の間には大きな違いがあります。富田の33年間の会社員経験から判断しても、ここまで徹底してやり抜くことは本当に大変なことだと思いました。
 

課題図書を読んで興味関心を覚えたこと

 
 3_20130724-190342読書会では、まず原尻講師から「本を読んで面白かった箇所」を三点ピックアップし、自分の興味関心について発見するようにリードされます。そして、読書会参加者とその内容を発表し合います。

4_20130724-192603

富田は以下の3点を挙げました。

(1) 「優れた戦略」だけではダメで「優れたリーダーシップ」と結び付いて初めて大きな成果を生む
(2) 競争上の自社のポジション判定は、まず仮説を立て、検証を行い、現実とのギャップを測定し、仮説を修正して、検証を・・・の繰り返し
(3) 極力シンプルなフレームワーク (プロダクトライフサイクルや事業の成長ルート)を用いて、戦略のポイントである「絞り」と「集中」を行う

そして、興味関心が「シンプル」「仮説」「絞り」「集中」といった短いキーワードで表現できることにあることを再発見しました。そして、それを徹底して行うこと、その困難さを改めて感じた次第です。

以上について、4〜5人のグループ内でそれぞれが記載した内容について一人ずつ発表し、ディスカッションを行いました。
 

そして原尻講師の解説は・・・

 
 
そしてアーティストや映像事業のマーケティングのプロでもある原尻講師から解説がありました。数々の分かり易いスライドが映し出されたのですが、ブログやSNSでの掲載はNGなので (残念!) ここでは書籍の一部引用と文章だけでお伝えします。

まず、マーケティングのプロらしく、課題図書に記載された中でも「ターゲット・セグメンテーション」の秀逸さが採り上げられました。

まず、この課題図書の例では、顧客の規模や特性により自社商品の売り込みに成功した場合のメリットの大小を縦軸に、顧客が製品に対する興味やニーズの強さ(売れる可能性の大小)を横軸に、狙い目とするマーケットをマトリクス分析します。

(課題図書P.241から引用)
5_図1

次に、原尻講師が素晴らしいと指摘したのは、上記マトリクス分析で狙うべきマーケットをA・B・Cの3分類に仕分けした後、更に競合を加味したセグメンテーションをしたことです。

(課題図書P.249から引用)
6_図2

こうしてA・B・Cの3つに分類したマーケットを、更に Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの4つにカテゴライズし、攻めるべき優先順位付けを明確にした上で、それを営業部隊に徹底したことです。

いうなれば、3次元マトリクス分析をするところを段階を踏み、2次元マトリクス分析を2回行うことで同様の結果を得て、分かり易く説得力のあるセグメンテーションを実現したのです。

次に、原尻講師が手がけたアーティスト マーケティングについて示されました。大きく4類型に分けて、マーケティングのアプローチが異なることを具体的に見ることができました。

(1) J-POPアーティスト (シンガーソングライター タイプ)
(2) ロックバンド
(3) J-POPアーティスト (ポーカリスト タイプ)
(4) アイドル/K-POP

ここで、マーケティングの定義について解説がありました。
全米マーケティング協会や日本マーケティング協会は長い文章で定義をしていますが、どう見ても分かりにくい表現でした。これはマーケティングの大御所フィリップ・コトラーの定義がベースになって分かりにくい表現になったらしいです。

以下分かり易い例が挙げられました。

(1) ピーター・ドラッカーの定義
「マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ」

(2) セオドア・レビッドの定義
「マーケティングとは、顧客の創造である」

アーティストで言えば、コアなファン層を作りファンクラブを組織することで安定的な売上が見込める。藤井フミヤが今でもコンサートで武道館を満席にできるのは、不動のファンがいるお陰。

一方セールスから考える戦略は「頭数 X 頻度 X 量」とシンプル。

コンシューマー・マーケティングであれば以下の3つ。
消費者の頭数 X 購入回数 X 1回当りの購入数

例として、全国にあるコンビニの平均客単価は500円。これを10円でも20円でも上げることで売上に大きな差が付く。また、どうやって来店客数を増やすか、来店頻度を上げるかで巡って、各コンビニは様々な仕掛け・キャンペーンでしのぎを削っている。

チャネル・マーケティングであれば以下の3つ。
チャネル別配荷率 X 商品回転数 X フェース数

(1) チャネル別配荷率 お店に商品が置かれている率
(2) 商品回転数 1ロット10個とすれば、10個売れて1回転
(3) フェース数 お客さんから見て何列並んでいるか

以上、時間を大幅に超過して1回目の読書会は終了したのでした。

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読書会を終えて、殆どの参加者がお店に移り懇親会で盛り上がり、夜は更けていきました・・・
 
 
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 1回目に参加して抱いた思い

 
 
3シーズン目となる読書会ですが、今回初めて参加しました。自分一人で読書して感じるもの、得るものは確かにありますが、グループメンバーの関心興味のポイントを聞くと、各人の立場や経験によってその対象が色々な点に亘っていることが分かり大変興味深かったです。

また、原尻講師が熾烈な競争を繰り広げているマーケッターの現場で、どのように書籍に書いてあることを活かしているのか、どのように実際に効果を挙げているのか、といった点について大変分かり易い解説を受けたことは貴重な学びでした。

今迄、本と相対して直線的に脳に入ってきたことが、それこそ空間を通して縦横無尽に四方八方から自分の頭めがけて飛び込んでくるような感覚と言ったらいいでしょうか、単に読んでいるだけでは得られない解釈や行動に結び付く動機付けまでも得ることができました。

なるほどね・・・こうした濃密な時間を過ごすことは、参加料と往復の時間と電車賃をかける以上の価値があることなんだ、と本当に実感した次第です。

・・・・・・・
ということで、今日はここまで。次回は第2回の読書会を終えて得た思いについてアップします!
 
 
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(2013.8.13記)

 

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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