「今日は何の日?」シリーズ第94弾です。
今から147年前、1867年10月18日にアラスカの所有権が、ロシアからアメリカに正式に変更されました。
ロシア帝国が、経済的に困ってアメリカに売却
ロシア人は、18世紀末から狩猟や交易のために、露米会社を設立し北米大陸太平洋岸一帯に進出していました。一部は、カリフォルニア州にまで達していたそうです。
その後、クリミア戦争 (1853年〜1856年) により、大打撃を被って経済的に疲弊したロシアは、アラスカを売却することにしました。
クリミア戦争で敵対したイギリスに売却することを避けて、アメリカ合衆国を取引の相手に選んだのです。
ロシアとアメリカの交渉の結果、1867年3月にアメリカがアラスカをロシアから購入する条約が調印されました。
購入価格は720万USドルで、面積単価は約2セント/エーカー (1エーカー=約4,047㎡) だったそうです。
次の画像は、アラスカ購入に使用された小切手です。
今でも、ほとんどの国土は民間所有ではない
当初、アメリカ国内では、このアラスカ購入について「巨大な保冷庫を購入した」などと非難されていました。
しかし、その後アラスカで金鉱が発見されるなど資源の宝庫であることが判明した他、軍事上においてもアラスカがロシアと直接国境を接することから、特にソ連との間で発生した冷戦期には極めて重要な役割を果たすなど、アラスカ購入に関する評価は高いものに変わっていきました。
アメリカ合衆国土地管理局の報告書 (1998年10月) によると、州内の土地の65%は、連邦政府が国有地として保有・管理しているとのことです。
残りの土地のうち、アラスカ州が10,100万エーカー (404,000 km2) を所有し、4,400万エーカー (176,000 km2) はアラスカ州先住民共同体が所有しています。
様々な民間事業者が残りの土地を所有していますが、それは州面積の約1%に過ぎません。先住民の保有する土地を除けば、アラスカ州は他州と比べてはるかに民間の所有する土地の比率が小さい州なのです。
アラスカは自然の宝庫
国有地には、多くの国有林、国立公園、国立野生生物保護区、北極野生生物国家保護区などが存在し、世界最大の野生生物保護区でもあります。
次の画像は、アラスカ州のみならず、北アメリカの最高峰であるマッキンリー山 (デナリ山) です。
よく目にするのが、滝でサケを狩るハイイログマですね。
・・・アラスカは、トランジットでアンカレッジ空港に降り立ったことがあるだけですが、空港から見る風景だけでもその自然の雄大さに魅了された記憶があります。
いつかはゆっくり訪れてみたい場所の一つです。というわけで、アラスカの大自然に思いを馳せる土曜日の朝なのでした。
・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2014.10.18記)