さて、今日は「盗難防止の日」だそうです。
「盗難防止の日」の由来
10月7日で、「とう (10) なん (7) 」の語呂合せです。
今から12年前の2003年に、自動車盗難や車上ねらい等に対する防犯意識の啓発を進めるため、日本損害保険協会が制定した記念日です。
2013年の自動車盗難認知件数は21,595件で、1日あたり全国で約60台の自動車盗難被害が発生していて、2012年に比べ増加しています。
また、車上ねらいは8万件以上、部品ねらいは4万件以上発生しているのだそうです (警察庁調べ) 。
「盗難防止の日」に思うこと
世知辛い世の中で、盗難事件がなくなることはありません。
自動車盗難や車上ねらいに限らず、ついこの間の関東・東北豪雨で避難を余儀なくされた家屋を、窃盗犯が荒らしたこともニュースになりました。
火事場泥棒は大昔からあったことですが、人の弱みにつけ込む手口は、なんとも卑劣です。
泥棒ならば、時の権力者や悪徳商人などを相手に義賊として活躍した、石川五右衛門やねずみ小僧のような大泥棒に、せめてなって欲しいものです。
それで思い出したのは、浅田次郎作の「天切り松 闇がたり」という作品です。
時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる。
義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説 (ピカレスク・ロマン) シリーズです。
第1巻から第5巻まで展開される物語には、もう夢中になって引き込まれます。
主人公・天切り松の江戸っ子べらんめぇ口調がたまりません。浅田次郎の面目躍如といったところです。
ついつい、そのセリフを覚えて、立て板に水としゃべりたくなります。
そして、登場人物一人一人が、実に個性豊かで魅力的でカッコいいのです。大親分の目細の安を筆頭に、振袖おこん、説教寅弥、黄不動の栄治、百面相の常。
盗人、スリ、強盗、詐欺のプロフェッショナルが、弱きを助け強きをくじき、義を欠くヤツをやっつける、しかも時には警察官にまで説教をするというのだから、痛快極まりありません。
誰もが、こんな風に強く、粋に、いなせに、カッコよく生きたい、と思わせるストーリーです。
もし、まだお読みになっていなかったら是非!
Kindle版でまとめ買いもできますので、お薦めです!
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2015.10.7記)