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さて、日本観光振興協会 (日観振) と日本旅行業協会 (JATA) はこのほど、「第2回ジャパン・ツーリズム・アワード」の受賞結果を発表しました。(こちらの記事参照)
「第2回ジャパン・ツーリズム・アワード」とは?
この賞は、「インバウンド」「地方創生」「人材育成」「ユニバーサルツーリズム」―――これらをキーワードに、「日本の観光の未来を担う注目の取り組み」を選ぶものです。
そして、「国内・訪日領域」「海外領域」「UNWTO (国連世界観光機関) 部門」の3つのカテゴリーで募集が行われました。
今回は、第1回を上回る総数158 件 (2015 年に実施された第1回は 133 件) の応募があり、最も応募が多かったのは国内・訪日領域ツーリズムビジネス部門の 54 件でした。
「先駆性・発展性」「持続性」「社会性」をポイントに審査が行われ、大賞は、「飛騨高山国際誘客協議会」の「官民協働での外国人観光客の誘致・受入」が受賞しました。
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昨年の地域マネジメント部門賞に続く2年連続の受賞で、外国人旅行者をひきつける、地道で息の長い取り組みが認められたものです。
大賞受賞のポイント
それでは、「飛騨高山国際誘客協議会」の「官民協働での外国人観光客の誘致・受入」の大賞受賞のポイントを見てみましょう。
まず、飛騨高山地域の「インバウンド」への取り組み経緯を、こちらの資料から見てみましょう。
1986年 (昭和61年) に、国際観光モデル地区に指定されて以来、さまざまな挑戦を積み重ねてきたことが分かります。
今から20年前の1996年 (平成8年) には、既に11言語に対応した外国語HPを開設していたとは驚きです。
そして、あの東日本大震災が起きた翌月である2011年 (平成23年) 4月に、海外戦略室を設置して、海外に向けてさまざまな働きかけをしています。
その結果、東日本大震災で大きく落ち込んだインバウンドも、以降毎年飛躍的に増加してきたのです。
2104年 (平成26年) には、市内経済の約20%が観光関連という成果を挙げています。
最後に
国際観光モデル地区に指定されてから今年で30年、飛騨高山地域はさまざまな挑戦を積み重ね、今の地位を築きました。
地方創生が一朝一夕にいかないことがよく分かります。この間に、リーマンショックや東日本大震災などでインバウンドが大きく落ち込む時期もありました。
こうした不可抗力も乗り越える努力が続けられてきたわけです。観光客を増やすための課題も、一つひとつ解決しなければなりませんでした。
古い建造物の保存、伝統文化の継承、ユニバーサルデザインのまちづくり、冬期間の誘客対策、平日誘客対策、国内人口減対策としてのインバウンド誘致、観光のまちづくりに必要な市民の協力などです。
こうした官民一体となった取り組みは、現在も続いています。
というわけで、これからも国内観光地の、そして地方創生のお手本として頑張って欲しいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.9.18記)