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さて、今日は「個人タクシーの日 」だそうです。
「個人タクシーの日」の由来
今から57年前の1959年 (昭和34年) 12月3日に、東京都の優良運転手173人に個人タクシーの免許が許可されたことがその由来です。
それまでのタクシー不足、神風 (かみかぜ) タクシー解消のため、当時40~50歳で3年間無事故無違反のタクシー運転手173人が選ばれたのです。
日本では、1950年代 (昭和30年代前半) になると、モータリゼーションの進行に伴い道路渋滞も起き始めていました。
当時のタクシー運転手は歩合給だったために、速度制限無視、急停車、急発進、信号無視、強引な追い越しなどを行って早く客を拾い、あるいは一瞬でも早く目的地につけて客回転を上げようと、無謀な運転を行うタクシーが増えたのです。
この無謀な運転振りを指して、神風特攻隊になぞらえ「神風タクシー」と呼ばれていました。
個人タクシーの許可基準
なるほど・・・個人タクシーは優良運転手さんにだけ許可された免許だったのですね。
現在のタクシー事業の許可基準は、法律 (道路運送法第6条第1項) で規定されているそうですが、個人タクシーについては各地方運輸局毎にさらに具体的に定めているんだとか。
主なポイントは、
- 年齢が申請日現在で、65歳未満であること。
- タクシー等の運転経歴が10年以上であること。
- 過去の一定期間に、道路交通法等の違反歴がないこと。
- 開業に要する一定の資金を有すること。
などで、これらの条件を全て満たさねばなりません。今でもちゃんとした実績が必要なわけですね。
今は都市部を移動する時は、ほとんど地下鉄などに乗るので、タクシーのお世話にはならずに済みますが、どうしても乗る必要がある時は、できるだけ個人タクシーに乗ります。車両のグレードも高いですし、運転手の方も感じのいい方が多いので。
個人タクシーの思い出
個人タクシーというと、以前の会社に勤務していて、あるプロジェクトチームのリーダーをしていた頃のことを思い出します。
当時 (18年程前) 、会社の基幹システムの刷新プロジェクトが進んでいて、途中からユーザーサイドの取り纏めチームを任されたのです。
新しいシステムの稼働開始3ヶ月位前からは、終電などとっくに終わった深夜に帰宅することが当たり前でした。会社からタクシー券を支給されて、毎晩個人タクシーのお世話になっていたのです。
すると、同じ運転手さんの個人タクシーに二度、三度と乗る機会がありました。
そのうち、深夜ビルの通用口からフラフラと出ると、その運転手さんが向こうから「富田さん、こっち、こっち!」と声をかけてくるようになったのです。
疲れ切ってシートに座ると、すぐ眠りに落ちてしまいます。気がつくと、運転手さんが「富田さん、着きましたよ!」と起こしてくれています。
タクシーに乗って、行き先も告げずに自宅マンションの入口に付けてくれるのですから、ありがたいものでした。
プロジェクトも終わる頃、最後に乗った時、運転手さんに「今日で最後かも…」と告げると、「そうですか…長い間お疲れさまでした!ありがとうございました!」と言われたことが記憶に残っています。
そういえば、それまでもタクシーを降りる時にタクシーチケットを渡すと、毎回「お疲れ様でした。」と言ってくれていたのです。それで疲れが癒やされるようで、ありがたかったですね。
今となっては、運転手さんの名前も思い出せませんが、それが僕の個人タクシーの思い出です。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.12.3記)