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さて、今日は再び日めくりカレンダーの「格言」からです。
「長者の万灯より貧者の一灯」とは?
金持ちが見栄をはったり、儀礼的に多くの寄進をするよりも、貧しい人が真心を込めてする寄進のほうが尊い、という意味です。
大事なのは量や金額ではなく、誠意の有無だという教えですね。
古代インドの王である阿闍世王 (アジャータシャトル) が登場する『阿闍世王受決経』という経典にある、以下の故事に基づくそうです。
阿闍世王が釈迦を招待したとき、宮殿から祇園精舎へ帰る道を、たくさんの灯火でともした。
それを見た貧しい老婆が、自分も灯火をしたくてなんとかお金を工面し、やっと一本の灯火をともすことができた。
阿闍世王がともした灯火が消えた後も、老婆がともした一本の灯火は朝になっても消えなかったという。
真心を込めた浄財と下心ある金銭との違い
世に浄財 (じょうざい) という言葉があります。寺院や慈善のために、個人の利益を離れて寄付する金銭のことを指します。見返りなどは求めていないわけです。
一方で、下心見え見えで寄付する金銭もあることでしょう。政治家の資金集めを目的に開催される政治資金パーティーなどは、パーティー券を購入するという名目で極めて高い金額を払わされます。
政治家に資金を寄付する行為も、一歩間違えば見返りを期待した不正なものになってしまいます。
政治家の皆さんは、多額の寄付をしてくれる人だけを見ないで、手弁当で選挙活動を応援してくれるボランティアの皆さんなどに報いる活動を、地道でも取り組んで欲しいと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2017.5.15記)