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さて、今日も日めくりカレンダーの「格言」からです。
「天に口無し 人を以て言わしむ」とは?
天には口がないので何もしゃべらないが、その意志は、人の口によって言い伝えられる、という意味です。
目に見えない神のようなものには、口がないので何も言わないが、 その神のようなものの思いは、いずれ、人の口を使って、世の中に 現れようとする、ということですね。
また、言い方を変えた 意味として、世間の大勢の人々の声は、天の声でもあり、その意志は、 自然と世の中に広まっていくということも指すとか。
この言葉と似た句は、 ラテン語にもあり、英語では、「The voice of the people is the voice of God.」 となり、意味は、「民の声は神の声」となります。
形成された世論は、天の声か
現代においては、議会制民主主義により政治が運営されています。国民が選出した代表者で構成される議会の討議にもとづいて、さまざまなことが決まっていきます。
国民の合意による政治という民主主義の理念を実現しようとするものですね。
そして、現実には「世論 (よろん、せろん) 」と呼ばれる、公共の問題について多くの人々が共有している意見、もしくは大多数の賛同が得られている意見 (考え) によって、政治の世界は大きく動きます。
時の内閣支持率が、40%を切ると解散の危機といわれるのも、世論の支持を得られるかどうか、ということですね。
では、こうして形成された世論は天の声なのでしょうか?
民主主義は多数決の世界ですから、その決定に従わなければなりません。
一方で、「世論操作」という言葉もあります。世論を意図的に操作することができれば、それは誤った方向に導くことに繋がります。扇動・プロパガンダなどですね。
要は、大勢 (たいせい) につき従うのではなく、一人の人間として何を是とするのか、主体的に判断できるようにしないといけません。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2017.5.17記)